菜食エリザの放浪記

菜食女が徒然なるままに書き連ねるブログ。

ベジタリアンやヴィーガンに適した加工食品の日本農林規格案ーパブリックコメントー

お久しぶりです。

本日は、農林水産省から日本農林規格案として募集されているパブリックコメントについて書くことにしました。

 

募集要項を確認したところ、今回の募集カテゴリーは「国民生活の安全・安心の確保」です。

題名は「ベジタリアン又はヴィーガンに適した加工食品の日本農林規格を制定する件」とのことでした。

 

他の方がパブリックコメントに寄せた内容は一部しか拝見しておりませんが、私は国際化の観点から意見を寄せてみることにしました。

 

<以下、意見内容>

日本では、海外に比べてベジタリアンの種類やヴィーガンに対する認知度は低く、なんとなく言葉を知っていても誤った認識を持っている方が非常に多いです。

国際化がどんどん進む一方で、日本ではベジタリアンの種類やヴィーガンの認識はズレていたり遅れていたりするのが現状です。

 

私は、世界共通言語と言われる英語と同じように、ベジタリアンの種類やヴィーガンの基準も国際基準と共通であるべきだと考えます。

 

最近では日本に移住される海外の方も随分と増えてきています。

彼らの中にもベジタリアンヴィーガンは多数存在しますが、今の日本で加工食品を買うのは非常に大変です。

その理由は、現在の日本で販売されている加工食品には、ベジタリアンヴィーガンでも食べられる原材料しか使っていない商品であっても、ベジタリアンマークやヴィーガンマークが付いていないことが殆どだからです。

 

海外から日本に来られた方のことを考えると、日本語や漢字の意味をよほど熟知していない限りは、加工食品を一つ一つ手に取って原材料すべての言葉の意味を調べて確認することは気が遠くなるほど大変な作業であり、大きなストレスとなるのは容易に想像がつきます。

しかし、現在はそのようにして原材料を確認しなければ、欲しい商品がベジタリアンヴィーガン対応の商品なのかを判別することはできません。

国際基準を当然の知識として持っている彼らにとって、ベジタリアンマークやヴィーガンマークが殆どの食品に付いていない日本での生活は困難を極めることでしょう。

 

更に、日本で加工食品を販売している企業でもベジタリアンの種類やヴィーガンの違いを誤って認識していることが多々あります。

仮に海外の方が店員に対し「この商品はヴィーガンですか?」と確認して購入しても、卵や蜂蜜が入っていたとすれば、それは日本に対して大きな不信感に繋がります。

国際化が進み、今後もっと成長していく日本にとって現在の「曖昧さ」は足枷でしかないのではないでしょうか。

 

まずは、ベジタリアンの種類やヴィーガンとは何なのか?という基本を国際基準に揃え、認識を統一させることが必要であると感じます。

最初にそれらの前提を国際基準に統一すると公に制定することで、企業は正しい知識を学ぶ必要が出てきます。

 

どこのお店に行っても、誰もが「ベジタリアン」「ヴィーガン」表記を信頼することができれば、日本で生活するベジタリアンヴィーガンは安全かつ安心した生活を送ることができます。

また、企業側としても国際基準に則したベジタリアンマークやヴィーガンマークを付けることで顧客からの信頼が生まれ、国内だけでなく海外からも幅広く支持を得られるようになると思います。

 

今回の制定について、日本人の感覚でしか通用しないような内容では全く意味をなさないどころか、経済成長の妨げになることは明白です。

日本で買い物をする誰もが、安心してベジタリアン商品やヴィーガン商品を選ぶことができるような社会づくりの第一歩として、是非とも国際基準に準じた制定をしていただけるよう、よろしくお願いいたします。

 

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以上が私の送った意見文です。

 

もし自分が海外に行ったり移住することになったりした時、ヴィーガンマークやベジタリアンマークの意味がその国だけ違ったり理解しがたいような内容だったとしたら・・・?

 

そう考えてこの文章を書きました。

 

本日23:59まで下記URLにて意見を受け付けています。

 

考えるだけじゃダメだ、行動せよ!!!!

 

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=550003481

 
 

罪悪感の無い食卓から生活を。

お久しぶりです。

 

菜食ブログを作って早一年。

ゲイリー氏の動画を文字起こしすることからスタートした2021年。

 

今も時折読んでくださる方が居ることが凄く嬉しいです。

「菜食」に触れるときに避けては通れない動物のリアル。

 

ゲイリー氏の想いや考え方には、心の本能的な部分で共感する。

 

映像が最もストレートかつ強烈に心に刺さるけれど、

他の選択肢もあった方がより多くの人に伝えられると思ったんだ。

 

2021年も、心のど真ん中にある菜食の軸はブレることはなかった。

 

 

さて。

昨年は生活環境が大きく変わり、1年間の契約社員になった年でもあります。

 

沢山の学びがありました。

個人的には社会生活のリハビリでもあったし、一縷の望みでもあった。

 

今はお陰様で職場の愚痴が言えるほど生意気にもなりました。笑

 

そんなリハビリ期間を経て、契約終了後はどこで働こうか・・・

もっと自分に自信が持てるような職に就きたいと考えています。

自分を好きになりたいな~と常々思ってるから。

 

私も、彼らも、幸せになるために生きている。

 

菜食ではない誰かが、一歩でも菜食に寄り添ってくれた時、

その人を動かしたものは他の何物でもなく愛だと思う。

 

今年の年始めは、そんなことを感じながら電車に揺られていました。

 

 

このブログを読んでくださる皆様も、愛ある日々を♪

 

 

私がヴィーガンに移行するまで。

 

本日は、私がヴィーガンに移行するまでの過程を書いてみようと思います。

 

まず、私が最初にヴィーガンを知ったのはYouTuberでヴィーガンについて発信をしているとある女性の動画を観たことがキッカケでした。

 

その動画はすでに削除されていますが、彼女の動画でゲイリー・ヨーロフスキー氏の動画を知り、それを観た時は物凄いショックが身体中を走ったのを感じました。

 

『絶望』

その言葉がピッタリで、しばらくは脱力し何も考えることができませんでした。

 

そして、その後私の中に生まれた感情は罪悪感です。

「この罪は一生かかっても償いきれないものだ」とその時にハッキリと感じました。

 

この感情は今も多かれ少なかれ感じています。

私がヴィーガンになると決めたのは25歳の頃でしたが、25年間ずっと誰かに動物を殺させてきた事実、殺した動物を食べ続けてきた事実は消えないからです。

 

自分で魚を捌くことだって怖くてできなかったというのに、私は顔も知らない誰かにもっと残酷なことをさせ続けていました。

毎日毎日、何年、年十年も。

 

ゲイリー・ヨーロフスキー氏の動画を観て、私は最初は家ではヴィーガン、外食時はベジタリアンという、今でいうフレキシタリアンの生活を送っていました。

 

職場の同僚や家族からは『変な宗教?』と口々に心配され、その都度説明をしましたが、理解してくれる人は誰一人いませんでした。

 

家族からは「動物性食品が食べられなくなった人」のレッテルを貼られ、変な目で見られながら生活をすることとなりました。

 

当時は家庭の事情で実家で生活していましたが、また一人暮らしできる状況になり、田舎から都市部へ引っ越しました。

 

新たな地で新たな仕事を始めると同時に、完全にヴィーガンとしての生活を始めました。

家から歩いて行ける場所に昔ながらの八百屋があり、基本的にはそこで買い物して自炊をしていたので、食費はすごく安上がりでした。

 

私は「大豆肉」と呼ばれる加工品を使っていませんでした。

加工品をなるべく避けていたということもありますが、使わなくても十分に満足できる食事だったからです。

 

季節の野菜と果物は、八百屋さんで買うとどれも美味しく、不揃いなところも含めてとても可愛く感じました。

 

普通のスーパーで購入する時も、できるだけ応援したい農家の方の物を選ぶようにしていました。

そうすることにした理由は、「買い物は投票なんだ」という言葉が好きだからです。

 

この言葉は、本のタイトルですが「『買える』を『変える』を提案するメッセージイラストブック」として子どもと大人が一緒に学べる本になっています。

 

その言葉を知ってから、自分が何を買うかはどこに投票しているかに繋がっているのだという意識を持つようになりました。

 

私はヴィーガンになって数年間、菜食の繋がりが欲しくてTwitterを始めたり、他のブログでも菜食のことを発信してみたりと少しずつ動いてきました。

 

他のブログで仲良くしてくれている方は、私のブログを読んで月1回菜食を取り入れるところから、現在は週1回菜食にするところまで進んでくれました。

 

Twitterで日々他の菜食の方々のごはんを見て良い影響を沢山頂いたり、確実に菜食人口が増えていることを嬉しく思います。

 

さて、私はフレキシタリアンからヴィーガンに移行した人間ですが、これから菜食を考えている人にオススメの方法としては、まずはフレキシタリアンとして自宅で菜食を楽しむことです。

 

最初に調味料をヴィーガンの物に一新すれば、あとは作りたい料理の動物抜きバージョンを手元にある調味料で作れば良いのです。

 

今はネット上にヴィーガンレシピも沢山あるので、そのレシピを参考に作るのも楽しいと思います。

 

最初は人付き合いや外食が難しいと思いますので、そこは臨機応変に可能な限り減らす選択で良いと思います。

 

フレキシタリアンの間を移行期間として家にある動物性食品を使いきって頂ければ食材を無駄にせず菜食を進めることができます。

 

いきなり完全なヴィーガンにならずとも、フレキシタリアンで自分のできる範囲の菜食を続けてみることが大切です。

 

最近の私の食事は、朝はリンゴを齧って昼夜はパスタや味噌汁を食べています。

動物性の出汁を使わなくても、味噌汁は美味しいのです。

 

決してお金持ちではないですし、割と質素な食生活を送っています。

 

ただ、だからといって食事の楽しみが無いとか不幸だとは感じていません。

『自分の食卓に並ぶものは、誰かに殺させた物ではない』

 

この安心感が最も大きいのだと感じます。

そして十分お腹は満たされますし、味も悪くありません。

見栄えにこだわる方であれば、トッピングに工夫されたりと楽しんでいる方も沢山います。

 

どうか「SNSは誤情報ばかりだ」などと言って頭でっかちにならずに、ゲイリー・ヨーロフスキー氏の講義動画を観たり書籍を読んで、地球や環境についても勉強してみてください。

 

ヴィーガンは動物の問題だけではありません。

それでは、恒例となっているゲイリー・ヨーロフスキー氏の言葉を記載します。 


僕の願いは、君たちが毎晩、枕に頭を乗せるとき、誰かの残酷な行いに加担していないということを君たちが自覚することだ。


そして、この世は、私たち、特に動物にとってもう十分大変だろう?

彼らを食べることで、事態をもっと悪くする必要があるだろうか?
現在、この時代では、動物性食品を一つも食べる必要がない。
それらを断つ時だ!

 

決して『個人の選択の自由』で終わる問題ではありません。

あなたの選択の自由で、他の誰かに動物を殺させる辛く苦しい役目を負わせないでほしいと思います。

 

所感:「私は一ヶ月後、この牛を殺します。〜私がヴィーガンにならないと決めるまで〜」を読んで。

まず、この記事を書くキッカケになったブログをご紹介します。

locafra.com

 

こちらのブログにはフリーライターのyuzukaさんが「無償で良いから書かせてほしい」と懇願し、取材した内容が6ページに及び記載されています。

 

とても長いため、ここでは分かりやすく要約させて頂きます。

 

<要約>

・過激派ヴィーガンヴィーガンを激しく推奨する人

ヴィーガンの主張はいつも同じソースで信憑性に欠ける。

・海月ダンテ氏との対談:「ヴィーガン生活から久しぶりに肉食をした時に『エネルギーがみなぎった感覚がする』というのは妄想」「栄養の偏りはあまり気にしなくて大丈夫」との発言に驚き、その後のアニマルフォレストの話でも『夢を見ている人』と感じる。

 

・栄養士との対談:「菜食は計画的に行うべき。アメリカでは推奨される一方でドイツでは妊娠・授乳中の菜食は推奨されていない。」「安全のために専門家の指導が必要」「もともと痩型の人はヴィーガンに向いていない」「万能食というのは本来存在しない」「SNSに書かれている内容は誤情報が多い」との発言に同意を示す。

※「牛乳のカルシウム」についても言及されていましたが、栄養士でありながら正しく理解していない発言であったため割愛します。

 

・食肉センター見学:私たちが一番見たくない部分を担ってくれている彼らがいなければ、私たちにお肉は届かない。

今の社会にとって彼らの仕事は必要不可欠で、恨むどころか、尊敬し、感謝すべきだ。

 

ヴィーガン食のメリットは、肉を摂らないことではなく野菜を摂ることではないか?

ヴィーガンの人は、「一切の生き物を傷つけずに生きたい」と望んでいると思う。

・肉を断つ前に肉を選ぶにシフトすべきだ。(ファクトリー以外の信頼できる牛舎から買うように選択すべき)

 

・牛舎でお世話をしていた牛が食卓に並んだ感想:「美しい・感謝・安心感・幸福感」

・牛舎の方の見解:「ヴィーガンは恵まれた人だけができる贅沢。貧困問題がある」

「菜食が進めば、牛のことを考えている牛舎から先に潰れていく」

愛玩動物経済動物は違う」

可哀想だと思うが牛はそのために産まれてきている」

 

・最終的な彼女の選択:肉食を続けること。ヴィーガンにはならず、高価でも良心的な飼育がされた肉を買う選択にシフトする方が先であるとの見解。

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ざっとまとめましたが、彼女の文章は最初から最後まで「加害者寄り」に描かれています。

(※種差別の観点から敢えて「加害者」と表記しています。)

 

彼女の記事では「ほとんどの牛飼いは『屠畜のその日まで、牛が幸せに、怪我なく生活してほしい』と感じている、ということだ」と述べた上で自身の訪れた牛舎を擁護する内容にまとめられています。

 

しかし、それは牛飼い側のエゴでありビジネスです。 

愛玩動物」と「経済動物」と明白に種差別されている点については、彼女はどのように考えるのでしょうか?

 

実際に牛舎や屠殺場へ行き、自分の目で知ろうとする行為には好感が持てますが、対談相手を1名ずつしか選出していない点やドミニオン等の動画はグロテスクだからという理由で視聴しないところには疑問が残ります。

 

取材と称して実際に牛舎を体験すれば深みのある文章が書けると思ったのでしょうか?

では何故、ヴィーガンを語る上で書籍を読むことはしなかったのでしょうか?

 

エビデンスを追求する割には、あまりに浅はかだというのが私見です。

 

正直に書かせて頂くと、「目をそらさずに読んでほしい」と主張する彼女の記事のなかで、当の本人は取材したことを免罪符に目をそらしたままであると感じました。

 

栄養士との対談も、たった一名の肉食肯定派の栄養士の見解であり、菜食肯定派の栄養士の見解を立てていない点も不適切であると感じます。

 

要は、たった一人のヴィーガンとたった一人の栄養士の発言があたかも各々の代表であるかのように拡大解釈されているということです。

 

実際に牛舎を訪れたことは素晴らしいことと思いますが、その反面で何故あのように理解が不十分な状態で記事にされたのか不思議でなりません。

 

また、対談のなかにあった「牛乳」については栄養士の不勉強さが露呈しています。

この点について聞き流し同調されている点からもゲイリー・ヨーロフスキー氏の動画すら視聴されていないことが伺えました。

 

彼女の記事を読むと、公平に判断したいと言いつつも「多くのヴィーガンが同じソースを提供する」ことを理由にそのソースには目を通していないことが明白でした。

 

私の所感としては、そこが非常に残念でした。

一見、中立でフラットな立ち位置から菜食の選択をするか否か考えたいという内容に見えますが、実際はその立場は明らかに中立なものではありませんでした。

 

『牛舎で働く人を守るため』といった大義名分を掲げていれば、彼女にとって都合よく肉食ができるという言い訳にしか感じられません。

 

あんなに長文で自分の体験や見解を述べているにも関わらず、その内容の希薄さにガッカリしたというのが率直な感想です。

 

ただ、私の見解というのも彼女の言葉を借りれば「外野が綺麗事を話すのは勝手だが、踏み込むなら具体的な提案が欲しい」と言われるのだろうと思います。

 

ダンテ氏との対談の章で記載されていた「他の牛舎に生かすことのできる知識は得られなかった」という発言についても、他人から知識を得られることが前提かつ当然であるかのように考えているのだと感じました。

 

ダンテ氏が対談で彼女から聞かれたこと全てに対して一つ一つゼロから説明しなかったのも、そもそも取材を申し込んだ彼女が全く勉強せずに自分の元へ訪れるとは思っていなかったのではないでしょうか? 

それ故に認識のズレが残ってしまったのだと見受けられました。 

 

『 何故ヴィーガンの人々が口を揃えて同じソースを提供するのだろうか?』

『そのソースにはどのような内容が記載されているのだろうか?』

このように考え実際に目を通すことが彼女には必要だったと感じます。

 

その上で牛舎を訪れ今回の記事を書くに至れば、また少し違ったのではないかと個人的には感じました。

 

 貧困問題についても間違った認識をされていたため、彼女は中田敦彦氏の名前を出しながらも彼の動画を最初から最後まで視聴していないことが浮き彫りになりました。

 

ここで正しい認識を持っていれば「ヴィーガン=贅沢な選択であり、貧困問題において肉食が必須である」といった誤解はされないはずだからです。

 

このブログを読んでくださっている菜食の方には周知の事実ですが、『肉食こそが贅沢な選択』なのですから。

 

「具体的な解決法や知識が必要だ」と述べるのであれば、彼女自身がもっと進んで勉強するべきだと思いました。

 

「自分自身の豊かな生活のために肉食が欠かせない」「肉食は確実に栄養を授け、人々を元気付け、幸せを与える存在」などという持論がいかに的外れであるかも知らずに記事を書かれたことは非常に残念です。

 

結局のところ、彼女の主張は「人間として豊かに生活するためにできる限り動物の苦しみを緩和しつつ肉食を続ける」という苦し紛れの理想論でした。

 

ダンテ氏のことを『夢を見る人』と揶揄する資格なんて彼女にはないのではないでしょうか?

 

もしヴィーガンが過激・極端だと思うのであれば、別にヴィーガンを名乗る必要は無いと考えています。

最初から0か100かといった完璧を目指す必要だってありません。

 

他の記事にも記載しましたが、月に一回菜食の日を設けることから始めて、二週間に一回、一週間に一回、と徐々に菜食が浸透していけば広く見た時に現状の改善に繋がります。

 

ヴィーガンは「一切の生き物を傷つけないことを望んでいる」のではありません。

ヴィーガニズムとは「人間ができる限り動物を搾取することなく生きるべきであるという主義」です。

 

他人に理想論を押し付けたいわけでも、夢を見ているわけでもありません。

ヴィーガンの現実は、決して贅沢ではないと言えます。

 

yuzukaさんには是非ゲイリー・ヨーロフスキー氏の動画か私の文字起こしブログを読んで頂きたいと思いました。

そして、牛舎を体験するだけでなくヴィーガン生活も体験して頂きたかったです。

 

最後にゲイリー氏の言葉の一部を掲載しブログの締めとさせて頂きます。

 

自分が被害者ではないとき、自分の視点だけで判断しないでほしい。

なぜなら、自分が被害者でないときには、残虐性を合理化し、言い逃れすることは簡単だからだ。

不正・不平等・奴隷制度・殺戮についても同じだ。

しかし、自分が被害者になったとき、物事は大きく違って見える。

(ゲイリー・ヨーロフスキー「世界で一番重要なスピーチ」より)

 

一ヶ月のTwitter断ちの記録。

『デジタルデトックス』という言葉をよく耳にするようになりました。

私は自己紹介にも書いたとおり、根っからのインターネット好きです。

小学生の頃にワープロに出会い、その後はインターネットの世界の素晴らしさにハマり続けてきました。

 

今回SNSと一括りにせず題材をあえてTwitterに絞った理由は、私はFacebookは利用しておらず、Instagramはあまり興味が無く殆ど使っていないからです。

 

要はTwitterが私にとって悪い依存対象になっていたことが主な理由です。

 

Twitterも始めた当初は日に何度もアプリを開くようなことはありませんでしたが、いつしか暇さえあればTwitterを開き、いいね・コメントをすることが癖になるほどヘビーユーザーとなっていました。

 

正直、ハマること自体はちっとも悪くありません。

趣味がTwitterでも全然ウェルカムです。笑

 

ただ、私の場合はハマればハマるほど、不思議なほど自分自身がネガティブな方向に物事を捉えやすくなったり、誰かに対して批判的になりやすくなっていることに気がつきました。 

 

そこでこのままで良いのか悩み始めたことがキッカケでした。

 

 

<一体何のためにTwitterしてるんだろう?>

このように思い始めたのは、

・他人のツイートに対して些細な事にイラつきやすくなった。

・最初から否定的な見方をしてしまうことが多くなった。

・マウンティング疲れ。

・多数派の意見や感想に対して「同じような意見・感想を抱かなければならない」と感じることが多くなってきた。

・自分と他の人との感覚のズレ

上記のことが主な理由でした。

 

そもそも、私がTwitterをやっていた理由は、『本音が書けて、リアルでは出会えない人と繋がりが持てる』からに他なりません。

 

それなのに、いつの間にかTwitterに悪い意味で影響され過ぎていました。

最初は良い意味で刺激を受けていたし、純粋に人との交流が楽しかったはずなのに、何故こんなにマイナスな感情だらけになってるんだろう、と悩むようになりました。

 

ネガティブな自分になると分かっていても、Twitterを開くことが癖になっていたため、時間さえあればTwitterを開き、そのたびに何かしらマイナスな感情を抱きストレスを感じるというような負のループでした。

 

「人の影響を受けやすい性分だから」ということもありますが、それ故にもっと自分が触れるものには慎重になる必要もあったと感じます。

 

 

Twitterの多様性について>

私がTwitterを好きだった理由は、『匿名の良さ・ネット上ならではの繋がり・一息つける場所』だったからです。

 

私は昔、匿名性のチャットにハマりきっていたことがあります。

そこでは、住んでいる場所・性別・年齢・肩書きは一切関係なく、お互いの内面だけで会話ができるということが心底楽しく、大袈裟ではなく学びも多く世界が広がったツールの一つでした。

 

結局、それがチャットであろうとTwitterであろうと、私はインターネットを通じて人と繋がる最大の魅力はそこであると思っています。

だからこそ匿名性を取っ払ったFacebookにはハマらなかったのだと思います。

 

そして、この良さがTwitter上で失われ始めたのはいつからだろう?と考えました。


私個人の考えでは、Twitterの良さが段々と薄れてきたのはリアルの名前や肩書きをプロフィールに書く人が増加したからだと思っています。

これは、Twitterをビジネスツールとして利用し集客に使う人が増えたことも大きな一因だと感じます。

はたから見ていて、まるで名刺交換でもしているかのような違和感を覚えていました。

インターネットビジネスが栄えてきたことによって発展したものがある反面、Twitter本来の良さを失いつつあるような気さえしました。

 

私はTwitterで仲良くなった方々とのコミュニケーションツールとして使っていたつもりでしたが、『純粋に愉しむ』ということが少なくなっていると気づきました。

 

では、ビジネスツールとしてTwitterを使う人が悪いか?というと、そうではありません。

私は匿名性が好きですが、本名や肩書きを名乗ったりビジネスに利用すること自体は特に規約違反でもありませんし、それぞれが自分の目的に沿って各々プラスになる使い方をすれば良いと思います。

 

Twitterをどう使おうが、規約内であれば各ユーザーの自由なはずのに、私はその多様性すらポジティブに受け止められないほど、偏った見方や考え方でTwitterに寄りかかっていたのだと気が付きました。

 

 

Twitter断ちを決断>

私がまだTwitterにどっぷりハマっていなかった頃を思い返すと、他人のツイートやリプライなど大して気にも留めず、適当に眺めて好きにツイートして・・・今よりずっと軽く利用していたと思います。

当時は、本当にいつTwitterを手放しても良いと思っており、もし急にサービスが終了したとしても、また他に似たようなものを探せば良いと考えていました。

 

しかし、そんな風にバランス良く利用できていたのは、その頃の私は無意識にでも現実世界の自分の方に主軸を置けていたり、上手く線引きできていたからだと思います。

 

当時と今の違いに気づくと同時に、今のタイミングでしっかり向き合って見直すべきだと感じ、Twitterから一度離れてみる決心がつきました。

 

 

<やってみて変化したこと>

まず最初に感じたことは、日常生活の中で一人で何かを発見した時やちょっとした愚痴を言いたいときに『すぐに発信できない』というもどかしさでした。

今までスマホですぐにTwitterを開く癖があったため、手持ち無沙汰な感覚は否めませんでした。 

嬉しかったことや悲しかったことなど・・・『ちょっと誰かに言いたい』という正に呟けないことの寂しさを痛感しました。

 

結局、その感情を昇華させる手段として本ブログとは別で数年続けているブログに自分の考えをまとめてアップしてみたり、そうするまでもないような感情は胸の内に留めるということを繰り返していくようになりました。

 

ブログに感情の垂れ流しを書くのではなく、人に伝えようという目的で下手ながらも『一度しっかり考えを噛み砕いて伝えるために書く』ということをするようになってから、ブログ友達が自分の発信した情報をシェアしてくれたり、私の考え方や価値観に対してより深く共感を示してくれるようになりました。

 

これはTwitterにハマっていた時によくあった『書くか書かないか悩む』というものとは違って頭の中でぐるぐる堂々巡りするような思考ではなく、次々と頭の中で構成が進んでいくようなイメージでした。

Twitterで書くか否か悩むときは大体他人からの見られ方を気にしていました。)

 

そして、何か気になることやニュースを目にすると「Twitterでは今どんな解釈がされているんだろう?」と気になってTwitterを開きたくなることもよくありました。

 

この点については、気になることはTwitterで他人の意見や解釈を交える前に、必要な記事を探し「自分の意見・自分の解釈」を先に固めたうえで、更に深く理解したい場合はTwitter等で他人のジャッジメントを挟む前に独自で調べてみる方が良いと感じました。

他人の意見や他人のジャッジメントを読むのはそれからでも遅くありません。

先に自分なりの答えを導いて持っておくことの大切さを感じたポイントでもあります。

 

そして、今までTwitterに費やし過ぎていた分の時間が増えたため、自然と一日のうち自由に使える時間が増えました。

私はこの時間を使ってインプットを増やすべく、映画や読書に集中することが多かったです。

今まであまり映画は得意ではありませんでしたが、観れば観るほど自分の好きな監督や俳優が浮き彫りになっていくことが分かり、映画を選ぶ際にあらすじだけで何となく選ぶということが減りました。

 

読書に関しては、普段なら敬遠しがちな医学関連の本を読み、自分自身に対する理解を深める時間を多く持つことができました。

こういった書籍はどれだけ読みづらい文章であっても、信頼できる著者(医師)が読み手に真剣に伝えようと書き綴っている気持ちの強さを感じ、時間がかかっても理解して読了したかったので何度も読み返したりしていました。

 

最後は、単純ですがストレスが減りました。

こう書くと今までTwitterで無理でもしていたかのようですが、そうではありません。

Twitter漬けの生活になっていたことで視野が狭くなっていたり、気にすべきでないことまで気になっていたりというネガティブな部分が消えたからです。

 

Twitterばかりに気を取られていた頃と違って思考がクリアになった感覚でした。

 

今は、この機会を利用して文字起こしに挑戦してみたり、資格試験の勉強を始めたりしています。

 

・・・正直、早くこのブログをTwitterで公開したい!という気持ちが押し寄せてきていますが、1ヶ月達成後に新たに自分の軸をまとめた状態でやるべきだ、と気持ちを強く持ち直しているところです。

 (これを書いている時はまだTwitter断ち2〜3週間の段階です。)

 

 

<これからのTwitterとの付き合い方>

・他人の目的に惑わされず、自分の目的を明確にして利用する。

・自分にとって不必要なものは視野に入れない。

・ざっくりと利用時間を決めておく。

 

上記を自分の中で決めました。

良くも悪くも影響を受けやすい自分の性質を理解したうえで、これらは最低限のルールのようなものです。


私はいくつになってもインターネットの良さを語れる人間で在りたいですし、自分にとってポジティブに付き合える距離感を保ちたいと考えています。

 

Twitterに限らず、『多様性を受け容れて自分らしく在る』ことが一番です。

 そのための距離感やツールの使い方を各々が理解し上手く利用していくためには、しっかり自分自身を知って不要なものは遠ざける柔軟さも持っておく必要があると感じました。

 

今後は良い意味で深くハマらず、適度なバランスで付き合っていけたらなと思います。

 

『今すぐ誰かに発信したい』は今すぐ発信する必要なんて無かったのです。

 

呟きはあくまでも呟きのままで良いと改めて思いました。

誰かを攻撃するものでもなく、誰かに賞賛されるためでもなく。

 

Twitterの原点に帰ってきたような、そんな感覚です。

 

もし 、私と同じようなモヤモヤを抱えている方がいましたら、一度Twitter断ちをやってみることをお勧めします。

 

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

 

私がTwitter断ちを決行する前に背中を押してくれた友人に感謝を込めて。 

世界で一番重要なスピーチ~質疑応答編~【文字起こしVer.】

 

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ゲイリー・ヨーロフスキー

※これはYouTubeに上がっているゲイリー・ヨーロフスキーさんの講義動画(質疑応答編)の字幕から、読みやすく文字起こしをしたものです。

是非、前回の記事を読んだうえでお読み頂けると幸いです。

 

※ゲイリー・ヨーロフスキー(オークランド大学ジャーナリズム博士号取得。ラジオ放送の学位取得。)

 

ゲイリー:さて、質疑応答を始めよう。全部で30分くらいだろう。
さっきの内容で君たちが理解できないところがあったら・・・例えば、さっきのビデオで見せた、実際に起こっていることやそれが起こった理由、そして僕が活動家の生活を始めたきっかけ、刑務所での話など、何でも聞いてほしい。そのためにここに居るのだから。

 

 

生徒:もし私がベジタリアンになりたかったら、一週間の食費は、肉を食べる人と比べて、また、WalmartやTarget、Krogerなどのベジタリアンフードを売っていないスーパーで買い物をする人と比べて、買い物の金額の差はどのくらいでしょうか?

 


ゲイリー:ヴィーガン食品の方が安い。
ヴィーガン食品の方が高いという噂があるけど、換言して説明しよう。
最も安い食べ物は、Cruelty-free(商品や活動が動物を傷付けたり殺したりしていないこと)ヴィーガンだ。米、豆、レンズ豆、パスタなどのような食べ物だ。

だから世界中の貧しい国の人々はベジタリアンだ。
肉を食べるのは贅沢なものだ。それは非常に助成されているアメリカのような国だけで安い。


そして、誰もが関係がないと思っていることを忘れないでほしい。
・・・『健康』だ。
薬、健康診断、診察、あんなにたくさんの薬やビタミンや、健康保険など・・・。

これらはヴィーガンのために作り出されたものじゃない。これらは肉を食べる人々のためのものだ。

 

僕は8月に40歳の誕生日を迎えるんだ。健康保険なんてないし、ビタミンも飲まないし、医者にさえ行かない。要らないんだ。
ちゃんと栄養を取って、運動をしている。

だから食費に健康のコストを加えると、肉食は絶対に一番高い食生活になるだろう。

 

そして加工食品を買えば、ヴィーガンであろうとなかろうと、他の食品よりも値段は高くなる。
「Turtle Island Foods(ベジ七面鳥を販売する会社)」が作った「Tofurky」を買うときや、「Lean Cuisin」が作った肉もどきを買うとき、誰かが作ったものだから、値段が少し高くなるのは当然だろう。

 

しかし、料理が上手なら、家で同じものを自分でも作れる。
僕のホームページにはレシピのセクションがある。レストランと食べ物のセクションも一つずつある。
だからこれらの情報をいつでも手に入れることができる。
僕に連絡できるし、君たちの好きなレシピをヴィーガンにする方法も相談できる。絶対に見つかるはずだ。僕の彼女も料理が得意だ。
とにかく、食費はこの要素(健康にかかるコスト)も考えないといけない。

 

もう一つ話をさせてほしい。
肉食でも、ヴィーガンでも、外食すると、少し値段が高くなるだろう?
だから「あのヴィーガンレストランに行ってみたけど、高かったよ!」なんて文句は言わないでほしい。
だって、「Outback Steackhouse(ステーキ店)」もそんなに安くない。
Longhorn Steackhouse」などのような店も・・・。

しかし、「Subway」のような店で食べるなら、そこのベジサンドの値段はたった300円だ。メニューの中でいつも一番安いサンドイッチだ。
そこのパンはイタリア製品で完全ヴィーガンだ。(※注記:日本では乳製品が入っています。)
それに「Taco Bell」という店なら、チーズなしの豆ブリトーの値段は、たった0.99$(約115円)だ。

 

学生たちがいつもこういう言い訳を僕に言ってくる。
「ゲイリー、あなたの話は正しいけど、私はお金がないし、大学生で、1ドルしか持っていないし、マクドナルドで食べるしかないの!」
じゃあ、Taco Bellで同じ不味いものを食べてもいいんじゃない?
そう、『不味い』と言った。
マクドナルドで食べるなら、それは絶対に味のためじゃないだろう。

 

 

生徒:肉を使わずに、ベジフードにどうやって肉味をつけることができますか?

 

ゲイリー:そうだね、野菜とスパイスの正しい組み合わせによって信じられないほどの味が達成できる。
例えば、魚もどきは色々販売されている。さっき、あのブランドのエビもどきについて話した。
「Vegieworld」のウェブサイトを見てほしい。スペルはVEGIE、Gは一つ。
vigieworld.comは、伊勢エビもどき、タラもどき、鮭もどきなどの魚もどきを何でも販売している。
それらは海藻で作られている。海藻が魚の匂いと味をつける。

 

君たちは、たまに美味しいマッシュルームを食べたことがあるだろう?
マッシュルームをグリルすると、ステーキと同じ味になる。
だから牛肉の味をつけたければ、マッシュルームを使う。

 

僕のレシピのページを管理しているAmyBallは、誰よりも料理が上手い。
数年前、サンフランシスコに行っていた。
僕の講演ツアーの利点は、全国どこでも食事をする機会があることだ。
だからどこのヴィーガンフードでも知っている。

 

ある時、Amy Ballの家へ食事に行ったら、彼女に「ゲイリー、ヴィーガンゆで卵が食べたい?」と聞かれた。いや、違う!「ゆで卵が食べたい?」と聞かれただけ。
僕が「冗談だろう?ヴィーガンゆで卵があるの?どういうこと?ゆで卵なんてあるはずがない!」と答えた。
彼女は「あなたのために作ってあげるわ」と言った。
そしてアボカドを半分に切って、半分を手にとった。
アボカドを思い浮かべてほしい。そしてゆで卵の卵黄も思い浮かべてほしい。
おなじ硬さだ!一つは黄色、一つは緑。

 

彼女は、さらにアボカドにポテトのヴィーガンピューレを少し加えた。
そのピューレは、その日のうちにヘンプミルクかライスミルクで作り、卵白の柔らかさに似せていた。
最後に塩を少しかけて、「どうぞ、食べてみて!」と言った。
「信じられない!ヴィーガンゆで卵だ!」

 

料理に創造力のある人がいれば・・・どこにでも創造力のあるシェフは居るから、ある食べ物の味を別の食べ物の味に変えることができる。
ヴィーガン食品はこのように作られている。化学製品無しで。

 

 

生徒:このような食べ物の中には、ナトリウムやコーンシロップなどを無理矢理入れたものもありますか?


ゲイリー:たしかにナトリウムは入っているはずだ。知っての通り、塩は食べ物に濃い味をつけるものだ。
だから、ナトリウムの量が気になるなら、注意した方が良いかもしれない。

 

でもとりあえず、ナトリウムよりも、動物性タンパク質や、コレステロール、飽和脂肪などを優先させてほしい。

 

無意味だろう?
誰かが僕の前でタバコを吸いながら、「ゲイリー、麻薬を吸わない方がいいよ!」というようなものだ。
「何を言っているんだ?!」健康を害する行動をしながら、自分が悪いと思うものだけを避けるのは、意味があるだろうか?

 

 

生徒:私の理解では、ヴィーガンの原則は『全ての生き物(牛から酵母菌まで)を搾取せず傷つけない』ということですが、寄生虫、細菌感染、病気などの場合は、治すためにどうしますか?


ゲイリー:自己防衛はいい予防策だ。


生徒:それは分かりますが、医者からすれば、その仕事において殺さないといけないこともあるでしょう?


ゲイリー:誰を殺すの?細菌?

 

生徒:はい。

 

ゲイリー:では君は「細菌の倫理的扱いを求める人々の会」の設立者なの?
(PETA:動物の倫理的扱いを求める人々の会)
こんな話が出るたびに、僕をイライラさせるのは、牛を細菌や寄生虫と同等に扱おうとすることだ。

 

生徒:いいえ、細菌と酵母菌を同等に扱っています。

 

ゲイリー:分かった。でも細菌は君たちの健康を常に害しているだろうか?

細菌が健康を害すると、有害になる。

その時、君たちは、身を守り、自分の健康を害するものを殺す権利を持つ。

 

では、換言してこの話をしよう。
もし君と僕が林で散歩している最中に君がクマに襲われたら、「しょうがない。僕はヴィーガンだ!」と僕が言うとでも本当に思っているの?


少なくとも、クマと闘ってみるだろう。
そして君の身を守るために、クマを君から払いのけるだろう。襲われたら。

 

もし、理由もなく、誰かが君に飛びかかったら、僕は同じように君を助けるだろう。
細菌が君を殺しつつあり、君の人体に有害になったら、君は、君を殺そうとする細菌を殺す権利があるんだ。


でも牛なら私たちを襲わない。
鶏は、歴史上、人類を一度も襲ったことは無いだろう。

 

気になることがもう一つある。
どうして鶏より私たちの方が良いと思われているんだろう?

私たちはこの地球で、毎年鶏を350~400億羽殺しているのに。数千年前からこんなことをし続けている。

 

いったいどうして暗殺者が、犠牲者よりも特別だと思われているんだろう?
どうして抑圧者が被抑圧者よりも良いんだろう?

 

常識が覆されてしまったんだ。本当は、私たちは彼らより良いわけじゃない。
彼らを攻撃するのは私たちだ。

こんなことは私たちの価値を損ない、私たちを悪化させ、悪者にしている。

 

 

生徒:現在、世界の人口は約80億人で、少なくとも半分以上のアメリカ人が肉を食べると言ってもいいでしょう?
そして農場に適した土地、つまり農産物を栽培するための畑は、世界の土地の一部ですよね?
これが、世界の人口の半分以上がヴィーガンになったら、どうなるのでしょうか?

確かに、肉を生産するために小麦の80%が使われているという話は理解できますが。

私が言いたいのは、肉や卵を食べずに、どうやって皆のニーズに応えられるのでしょうか?

 

ゲイリー:シンプルで素晴らしい方法でそれは可能だ。

もう少し割合の話をさせてもらおう。アメリカの大豆の95%は餌に充てられている。
アメリカの小麦の80%:動物の餌
アメリカの燕麦の70%:動物の餌
・・・私たちがこのようなものを直接食べればいいのに。

 

1エーカー(4046平方メートル)では、人参13トン、芋18トン、トマト22トンが生産できるのを知っているだろうか?


しかし、肉は1エーカーで113キロしか生産できない。
だから現在より少ない土地を耕し、環境をこんなに破壊しないだろう。直接収穫した物を食べればね。


僕のウェブサイトで環境についてのセクションを見てほしい。
earthsave.orgというウェブサイトでもいい。
みんながヴィーガンになったら、誰のニーズにも応えられるはずだ。

 

この話もさせてほしい。
世界の困窮者の飢えを救う一番有名な慈善協会は、「Food for Life Global」という協会だ。オンラインで調べてほしい。

この教会を10年前くらいに見つけた時、彼らが一日に200万の食事を与え、ヴィーガンベジタリアンの食材しか使わないということを知った。

 

世界の困窮者の飢えを救う「Plenty」という二番目の慈善協会も見つけた。
plenty.orgは彼らのウェブサイトだ。二つともベジタリアングループだ。

 

僕は、これらの協会の会長に手紙を送った。
「なんと素晴らしい!やっと人々を助けるために動物を傷つける必要がないことが分かった人を見つけた!」

 

2つの協会からの返事はだいたい同じ内容だった。
「倫理的な理由があるわけではないし、あなたとこのようなことを議論するつもりはない。これが一番安い方法だからだ。ベジタリアンの食材を使えば、肉を使う協会と比べて、20~30倍の人の飢えを満たすことができる。」

 

 

生徒:私は、あなたも言う通り、確かに野菜と果物は健康に良いと思っていますが、大豆の副産物が私たちの身体にエストロゲンを過剰に分泌させるので、良くないと思います。

ゲイリー:なるほど。実にこれは面白い話だ。
エストロゲンについて・・・人々が大豆を摂ることに対しての心配だが、肉と牛乳には、大豆よりエストロゲンの割合が2倍も多く含まれている。


簡単に言えば、大豆に含まれるエストロゲンは、フィトエストロゲンという植物性エストロゲンだ。フィトエストロゲンは人間の身体に全く有害じゃない。

一方、動物性エストロゲンは体を狂わせる。

 

とにかく、それなら良いニュースがある。
大豆を食べるのがそれほど心配だったり、食べたくなければ、食べなくても良い。
大豆を食べなければ、ヴィーガンになれないというわけではない。
グルテンミートもあり、ヴィーガン主義の基本的な食材だけを食べても良い。
つまり、果物、野菜、レンズ豆、枝豆など。

そうすれば、大豆から栄養素を摂る必要がない。

そして、僕のウェブサイトを是非見てほしい。大豆に関する噂のセクションが新しくできた。


噂の多くは、マイケル・ポーランの『雑食動物のジレンマ』という本から広められている。
ところで、そのジレンマとはいったい何だろう?

人々にとって、残酷なことをせず、親切な行動をするのは本当に難しいだろうか?

 

そして、マイケル・ポーランは猟師だから、乳製品と肉の企業の無給代弁者だと言ってもいい。
映画の『Food inc.』と本の『雑食動物のジレンマ』の内容を絶対に信じないでほしい。
彼はTed Nugentと同じようなヤツだ。(Ted Nugentは武器と狩りを支持する歌手)

 

 

生徒:私はあなたがアメリカ製品だけを買うのではないかと考えています。
あなたはCruelty-freeを支持するから。

しかし、搾取されている労働者に対する残酷さはどう思いますか?

アメリカ製品だけ買いますか?

  

ゲイリー:現在はその通りだ。僕のTシャツのタグには「Hemptown」と書いてある。
(Hemptown:エコブランド)
僕は、労働者に正当な給料を払うヴィーガン企業だけから買い物をする。
Target、Kohl'sのような企業からはもう買い物をしない。
この話が出てきて良かった。動物に対する搾取以外に、気にするべき問題が沢山ある。

 

しかし、この地球で動物たちの状態ほど残酷な状態はないということを忘れないでほしい。

そして、労働者に対する搾取といった問題にも絶対に関心を持ってほしい。
できるだけ地元の製品を買ってほしい。

 

生徒:それは誰でも買うことができますか?

 

ゲイリー:もちろん。僕は、このようなTシャツを3枚、単価9ドルで簡単に注文した。とっても安いだろう?

みんなに思われているより、倫理的に生活するのはそんなに難しいことじゃない。
私たちの習慣と違うから、難しいと思われている。

製品の出所に注目したり、動物たちや他に人間に起こることを気にしたりするのに慣れていないからというだけだ。

 

 

生徒:どこの国から追放されましたか?

 

ゲイリー:1993年に初めて僕を追放した国はカナダだった。

なぜなら、1997年に僕がヴィーガン食生活以外に、もっと具体的な活動をすることにしたからだ。


その時は捕虜にされた動物達を逃がそうとした。
僕は、オンタリオ州のブレナムの「Eberts Fur Farm」というミンクの強制収容所、つまり毛皮用動物の飼育場に行った。
僕がミシガン州出身で、カナダはちょうどその隣だから、そこへ行くのに30~45分かかる。その飼育場に行って、1542匹のミンクの檻を開けた。

 

毛皮の産業では、ミンクを殺す方法が二つある。
1)手でミンクの首の骨を折る。つまり、ミンクを檻から取り出し、誰かの膝にミンクの首をぶつける。
2)強制収容所のようにガスで殺す。

 

とにかく、あの夜は上手くいかなかったから、僕が逮捕された。
速かった・・・。あの夜、540匹のミンクが逃げることができた。
僕たちが境界のフェンスに穴を開けた。向こう側に舗装していない道と600エーカーの森があった。
ミンクがその道を渡って森にたどり着き、逃げ場を見つけなければならなかった。
残念ながら、1000匹のミンクは逃げることができなかった。

あのミンクたちは死を宣告されていた。

 

僕が、彼らだけでなく、全ての動物たちにあげたいのは自由になるチャンスだ。
もし、君たちも監禁され、首の骨を折られる場所で、スリッパを作るために、自分の身体から、皮を剥がされそうになったら・・・きっと皆「今夜ゲイリーが来て、この嫌な檻を開けてほしい!生きるチャンスが欲しい!」と言うだろう?


あの夜、僕は逮捕され、おまけに厳重警備の刑務所に入れられた!
6ヶ月の拘留刑に処された。
しかし、77日間服役してから、流刑に処され、追放され、ペルソナノングラータと後ろ指をさされた。
(ペルソナノングラータ:政府にとって好ましくない人物)

 

そして、短い笑い話をしよう。
刑務所に入っている間、僕と一緒にかなり悪い奴らがいた。
小児愛者、強姦犯、殺人犯、他の囚人たちをナイフで刺そうとする奴など・・・。
当局が僕を懲らしめるために、最悪の刑務所の一つに入れたのかもしれない。

 

着いた日に、決められた僕のユニットに入れられる前に、共通のユニットのような部屋で待たされた。
その部屋の隅にテレビが一台あって、囚人のボスがリモコンを持っていた。
5時、5時半、6時、6時半のニュースを見ていた。

あの夜、カナダのトップニュースは、「今夜、国際テロリストのゲイリー・ヨーロフスキーが逮捕された」「ゲイリー・ヨーロフスキー:国際テロリストが逮捕された」
国際テロリスト呼ばわりにされ、名前まで記載された。
僕はミシガン出身だけど、そこはカナダだったから、国際的に有名になった。

 

とにかく、最初の日は、僕のことに誰も気が付かなかった。あいつらがテレビの周りに座っている間、僕は監房で後ろに立っていた。


そしてついに彼らは僕がいるのに気付いた。
一人がこんな風にあたりを見回して・・・「おい、この後ろのヤツだ!」「あいつだ!」と噂を広めた。


その時、体格の良い囚人のボスが立ち上がって、僕に近づいてきた。
「お前は国際テロリストか?」
そして僕は、「はい」と答えた。
「面白い!お前は国際テロリストじゃなさそうだ!」
「僕は全く正反対だからな。僕の罪は、首の骨を折られるところだった何匹かのミンクを逃がしたことだ。」


そして、彼の最初の返事は、その後、他の囚人たちから受けた返事と同じだった。
「ミンクってなんだ?」
「大きいフェレットのようなげっ歯類動物だ」
その次の質問はだいたいこれだった。文字通りじゃないけど、こんな口調で。
「ちょっと待て!お前が俺たちとここにいる理由は、何匹かのラットを逃がしたからなのか?」
最後はいつも「俺たちと」と言った。彼らは悪者だと分かっている。

 

「俺たちと?いや、違う!ミンクファームに210万ドルの損害を与えたから、あなたたちとここに入れられたんだ。」
そうすることで、これまでも事業をやめさせてきた。
実際に、私たちの社会は経済妨害を許さない。

 

こんなことについても考えてほしい。
僕は、初めて逮捕された時、保釈金付きで釈放することも断られた。
当局は、僕が逃げてミシガンに帰ると思っていたのかもしれない。
でもミンクの解放なら、犯罪人の身柄引き渡しを要求できない。だから、保釈金のための審理を10日間も待たされた。


どうしてこの話をしているかというと、保釈金のための審理を10日間も待たないといけない強姦犯や、殺人犯、小児愛者は絶対にいないからだ。

 

しかし、ミンクの解放者は10日間の実刑をくらう。
10日目は、僕の弁護士のSteve Roganは、下記のことを知った。
僕に保釈金を断った裁判官のElaine Babcockが3週間前に、ミシガンの犯罪人に第二の性的被害で1000ドルの保釈金を与えた。


では、裁判官の態度を知っているだろうか?
自分の法廷で聞きたくない話があるとき、彼女は顔を真っ赤にして大声で叫び始めた。
「Steve、私の法廷でこんな話はやめなさい!この裁判と全く関係がありません!あなたもよく分かっているでしょう!」

 

僕は被告席に座っていたから、僕の弁護士と話せなかった。
弁護士は歩き回っていた。
僕は頭の中で「諦めないで・・・」と繰り返していた。

彼が行ったり来たりしている間、僕は「Steve、頑張って・・・」と。

 

そして残り30秒で、彼は振り返って「裁判長、ご存知の通り、私の話は本日の裁判と完全に関係があります。私の依頼人は残酷なことをやめさせようとしました。たとえ刑務所に入れられようが、動物たち一同に代わって、メッセージを宣言しようとしました。裁判長は、先だってあのミシガンの犯罪人には、1人女性を襲ったのに、保釈金を与えましたが、なぜ私の依頼人には与えようとしてくれないのでしょうか?」と言った。

 

彼女は10日間で初めて僕を見てこう言った。
「では、保釈金は1万ドルとします」


君たちは僕の行動に賛成してもしなくてもいいが、理解してほしいことはこれだ。
私たちの社会が賞賛する人々はキング牧師ガンジーローザ・パークス、ヘンリー・ディヴィッド・ソロー、イエス・キリスト・・・。
みんな法律に対し急進的な違反者だった。

 

重大な変化を促したそれぞれの人々は、法律に対して過激で急進的な違反者だった。
君たちが、どうしても僕が法律に背いたのが正しいと思えなくても、そうすべきだと思っても、女性を襲うという罪の価値は1千ドルだが、何匹かのラットの解放なら、1万ドルも払わなければならないというのは、正しいことだろうか?

 

結論はこれだ。

女性を襲うことは、経済に影響を与えない。

ただ、私たちにとって唯一興味があるものは、諸悪の根源である・・・金だ。

 


生徒:あなたの変化のきっかけは何でしたか?腕の入れ墨は何の絵ですか?

 

ゲイリー:入れ墨は、ウサギを抱く僕の姿だ。そして「Praesto et Persto」と書いてある。ラテン語で「第一位であり、諦めない」という意味だ。
「ALF -Animal Liberation Front」は活動家の組織化されていないグループだ。
動物たちを解放したり、動物たちが拷問にかけられる場所を破壊したりする人は、ALFのメンバーとみなされている。

 

ところで、変化のきっかけは、僕の継父の仕事だった。Shine Circusの道化師だ。
23歳の時、サーカスの舞台袖に連れて行ってくれた。
あの時、僕はまだ目隠しされていた。
僕の犬たち以外に、動物たちに全く関心を持っていなかった。
リスが僕に走ってきたら、「ほら!リスだ!」と言っていたが、みんなと同じように殺された動物を食べていて、牛や豚の状態には全く興味がなかった。


とにかく、継父が「象を見たいかな?」と舞台袖に誘ってくれた。
僕は「冗談だろう?!もちろん見たいよ!ウェンディーも連れて行って良い?」僕の当時の彼女だ。
「もちろん。ウェンディーも連れてきて」
そしてウェンディーと僕は、ワクワクしながら、舞台袖に行った。

ふざけて競いながら歩いていた。「先に着く!僕が一番だ!一番・・・」
着いた時に、二人とも黙ってしまった。


自分の目の前に残酷な状態があるとき、それを誰かに説明されるまでもない。
僕は、見ていることが残酷だと分かっていた。

 

象は、3頭並んでいて、鎖で繋がれていた・・・左の前足と右の後ろ足を。
3頭とも、ミシガン州のフェアグランドの路面に鎖で繋がれていた。
そして、左側には、猿が見えた。
自分の独房の横木を握りしめながら大声で叫んでいた。

僕の右側に2頭の虎が哀れに歩いていた。

 

その時、僕はウェンディに話しかけた。
言葉はちょっと汚いが、正確にはこのように言った。
「くそ!この象は、デトロイトのWoodward Avenue通りと8Mile Road通りでいったい何しているんだよ?!」
そして彼女は「分からない・・・」
それから、僕たちが少し近づくと、象たちとさし向かいになった。

 

精神的なエネルギーに注目するのは、おかしいことではない。
私たちはどんな時でもそうする。例えば、赤ちゃんは話すことも、コミュニケーションもできないが、赤ちゃんが泣きだしたら・・・?
「お願い、泣かないで・・・どうしたの?喉が渇いた?お腹がすいた?おむつを替えようか?」
赤ちゃんの目や動きをみると、想像できるだろう。


あの象たちは、このように揺れ動いていた。ノイローゼだ・・・。
僕は象に詳しくないが、象にとって、あれは普通の行動じゃないと分かっている。
その後、それは全てのサーカスに居る全ての象のノイローゼ症状による行動だと知った。・・・鎖で繋がれているからだ。

自然では、象は1日に30~80キロメートルも歩くんだ。

 

彼らの目を見ると、絶望と恐怖しか見えなかった。
あれは普通じゃないと分かっていた。
それで、その経験が僕に色々考え始めさせた・・・・。 

僕の食べ物はどこから来るんだろう?僕の靴は?
動物実験の実験室で、実際に何が起こっているんだろう?

 

そのために、調べ始めた。
さっき話した通り、とりあえずThorn Apple Valleyの豚の屠殺場に行ってみた。
そして動物実験が行われる場所に行ってみた。
最初は認められなかった・・・ほとんどの人がそうであるように。

 

動物を食べるのをやめたくなかったんだ。
それ以外に何を食べれば良いんだろう?一日中サラダ?
僕が言いたいのは、そんなことは全く無いということだ。ヴィーガンの人々はレタスとトマトばっかり食べて暮らすなんて噂。
それは嘘だけど、僕もそのように考えていた。

 

しかし、考えれば考えるほど、僕が偽善者だと分かってきた。

これは、考えてほしい逆説だ。
私たちはなぜ、いくつかの動物を『ペット』と呼び、他の動物を『夕食』と呼ぶのだろう?私たちは、なぜ特定の動物の権利のためにだけ闘うんだろう?
彼らに、幸せ、愛、安全を保障するために・・・。
アメリカでは、犬と猫だけだ・・・。でも他の動物は?


「おい!くちばしを切れ!」
「あの馬鹿な鶏をスライスしろ!意識を保たせたままで!あの豚とあの子豚は・・・睾丸をはぎ取れ!くたばれ!」
・・・大きな偽善が続いている。

 

僕の選択を考えてほしい。
僕の願いは、君たちが毎晩、枕に頭を乗せるとき、誰かの残酷な行いに加担していないということを君たちが自覚することだ。


そして、この世は、私たち、特に動物にとってもう十分大変だろう?

彼らを食べることで、事態をもっと悪くする必要があるだろうか?
現在、この時代では、動物性食品を一つも食べる必要がない。
それらを断つ時だ!

 

 

生徒:ここに来て、あなたがPETAのメンバーではないことに気づきました。それはどうしてですか?

 

ゲイリー:ばれたか!では、全てを打ち明けよう。2002年から2005年の11月まで、PETAは僕の講演ツアーに出資した。僕は決してPETAの社員ではない。
スポンサー、つまり自由業の人として、お金を受け取った。

僕は、良いことをするために、誰からでもお金を受け取る。
良いことに使えば、悪貨を受け取るのが間違っていると思わない。

 

とにかく、PETAは2005年に11月に、僕の講演ツアーに出資するのをやめた。

なぜなら、教育が重要ではないと考え直したからだ。

 

冗談だろう?この世を改善できる一番重要なことは、他者を偏見したり傷つけたりするのが間違っていると言った教えだろう?
ところが、PETAは・・・・PETAの会社は・・・。

 

PETAの本社はバージニア州ノーフォークにある。

僕は、金を受け取るが、利益を増やさない。
スピーチの時も真剣に話した。レッスンをするために、学校にお金を一度も無心したことがない。教授に一度もお金を払わせたこともない。
生徒たちに募金用のプレートを配ったことがない。
真実を学ぶために、お金を払う必要がないと思うから。

 

でも、PETAは・・・。

僕の講演ツアーのコストは6万4千ドルだ。
3~4万ドルはツアーのためだ。ホテルやレンタカー、食事、ガソリンなど。
安くない。なぜなら、一年で、6~7ヶ月間ツアーに行っているからだ。
残りは、生活や電気代のためだ。
だから、このツアーの報酬はそんなに高くない。


結局、簿記係の居るPETAの本部に行った。PETAの創設者で社長のIngrid Newkirkのオフィスに行ったが、「私たちは、3年前から毎年ゲイリーに6万4千ドルを払った。全部で19万2千ドルだ。それに、スピーチをDVDに録画するために、彼に2万も与えたが、彼は10ドルで売らず、学生たちに無料であげた」という文句を言われた。

 

僕が初めてDVDを持って行った時、人々はみんな僕のところに来て、「ねえ、ゲイリー!あなたのスピーチを彼氏にも、彼女、父、妹、誰にでも聞いてほしい・・・」と言ってくれた。
僕は「良かった!DVDを何枚か持ってきた!値段は10ドルだ!」と言った。
すると、普通の生徒の反応は「無一文だ!だって学生だから!どうして10ドルも?」だから僕は「じゃ、どうぞ!」と言うようにしていた・・・。
僕のDVDの95%以上を無料であげた。


ところが、PETAがそれに気づいたとき、とても怒った。
そして僕は話してみた。
「あなたたちは、毎年250万ドルを儲けるだろう?アニマルライツヴィーガンのことをどうしても知りたい人々に、DVDを何千枚無料であげてもいいだろう?」

 

その結果、当然私たちの関係の終わった。
彼らが出資を取り消すことにしたからだ。

さらに・・・僕は、昔からPETAを批判している。活動を始め、出資を受け取っていた時も、出資を止められた今も、彼らを批判している。


女性を搾取するような彼らの戦略は本当に馬鹿げている。
いつも裸の女性を探している。パメラ・アンダーソンのような。
彼らは、いつも看板にパメラ・アンダーソンのおっぱいを載せたがっている。
ただ、パメラ・アンダーソンが動物に関心を持つことは、正直に言えば、素晴らしいことだ。


でも、彼女のおっぱいは人々をヴィーガンにするわけではないだろう!
僕がこの問題を提起するたびに、Ingridは「広告の看板を見る人は、あなたのビデオを見る人より、もっと多いでしょう!」と言っていた。

僕は「比べられないほど!何万人の差です」と答えた。


ところが、男性たちは、ニューヨークでタイムスクエアを歩いている時、パメラの看板を見ると「ヤバッ!あのおっぱいを見て?豆腐を食べに行こうか?」と言うわけではないだろう?

 

全く関係がない!でも、その方針が分かる。
商品が売れるように、セックスが手段として使われていて、女性が搾取されているんだ。嫌なことだ。

 

男性に「このスプレーをすると、12人の女性があなたとセックスをするために、突進してくるよ!」と言ったら、男性は「そのAXEをくれ!全身にかけてくれ!」
男性に「ハーレーダビッドソンを買えば、絶対にセックスできる!」と言ったら、もちろん、男性はハーレーダビッドソンが欲しくなるだろう。


しかし、パメラ・アンダーソンのおっぱいを見せても、効果が無い。
頭に入って、抜ける。無駄だ。

 

これ以外にもPETAの酷い行動はまだ沢山ある。
僕のウェブサイトに記事が掲載されている。「Other Animal Right Issues(アニマルライツの他の問題について)」のリンクを押したら、「PETAは何が悪いだろうか?」という記事がある。
そして「Human Society of the US(HSUS)は何が悪いだろうか?」という記事も。
HSUSは動物の状態を改善しようとするグループだ。
しかし、動物を解放するつもりは全くない。

 

 

生徒:さっき『ペット』という言葉が出てきました。あなたはどう思いますか?肉食動物を飼っていますか?肉を食べさせますか?

 

ゲイリー:それはまずい考えだ!

この話に先立って、僕は、誰に対しても自分の犬と猫に対する愛情を疑わないと言いたい。良識のある人であれば。

君たちは良識があるだろう?
犬か猫を飼っていたら、彼らを家族のように扱うだろう。
マイケル・ヴィッグと違って・・・。
闘犬賭博に関わったアメリカンフットボール選手)

 

とにかく、君は重要な問題を提起した。
彼らは肉食動物だ。だから、私たちは、もっと沢山の牛や豚、鶏、七面鳥、魚を監禁して殺さないといけない。
牛や豚よりも好きな犬と猫のため・・・?

 

僕の話を信じてほしい。
僕は野生の肉食動物の行動は気にしていない。どうでもいい。
ナショナルジオグラフィックで見れる、Planet LifeかPlanet Earthという番組のシリーズがある。
その番組でライオンにバラバラにされるシマウマを見ても、構うことはない。

 

ところが、私たちはペットのために殺す義務がないだろう?

 

簡単に言ってみよう。
誰かが猫を飼っているだろう?あそこに猫を飼ってる人がいる?
君は、君の猫のために、外に出て、鳥を殺すことがある?


生徒:いいえ、猫が殺して持って帰ります。

 

ゲイリー:ありがとう。猫は自分でやる。

自分の猫のために鳥を殺す飼い主はいないだろう?

 

私たちは、一方で、サイエンス・ダイエットやアイムス(IAMS)のようなペットフードの企業のために鳥を畜殺する人に金を払う。
まるで、私たちのために鳥や豚を殺す人に金を払う行動のようだ。

 

人々のほとんどは、他人の喉にナイフを刺すことができないから・・・。
だから、ペットとして肉食動物を飼うのがまずい考えだと思っている。

 

ただ、良いニュースがある。現在は、犬猫向けのヴィーガンペットフードが販売されている。


ところで・・・僕は、君たちのペットをヴィーガンにするために、ここに来たわけではない。
5ヶ国から追放された理由はそれじゃない。

そういえば、さっき聞かれた他の4ヶ国は、イギリス、アイルランドウェールズスコットランドだ。
僕は、その国に足を踏み入れたことがないのに、僕の考えが認められていないので、予防的に追放された。

とにかく、君たちのペットをヴィーガンにするために、13回も逮捕されたわけではない。
しかし、君たちが、君たちのペットの餌の食材を知っていたら・・・。

 

犬と猫の問題はもう一つある。
私たちは彼らをあまりにも増殖させすぎる。私たちは、毎年保護センターで500万~1000万匹の犬と猫を殺している。
畜殺場のようになった。

 

そして、すべて檻が空く時まで、モラトリアムがあるだろう。
保護センターで殺された500万~1000万匹の犬と猫の死体が処分場に捨てられると思っている人は手を挙げて。

 

残念。
一週間に一回、レンダリングのトラックが行って、全て収集する。
レンダリング:畜殺場の屑肉などで、動物油脂やミールを作ること)

そして、死体を挽いてから、サイエンス・ダイエットや、アイムスなどのペットフードの企業に売る。
そうすることで、私たちの犬と猫を共食いさせてしまう。
そして、自然に食べる本物の肉と全く違うものを食べさせてしまう。

 

ところで、人々が食べる動物の肉に入った化学薬品についてまだ話していない。
その話は君たちにも関わっている。
ただ、この問題はその話と全く違う。僕はそれよりも倫理に注目するけど・・・。

 

とにかく、ペットは科学的に生産された肉を食べさせられる。
彼らは、畜殺場の床に残る屑肉を食べさせられる。つまり、私たちが食べない肉だ。

 

肉が回収される度に、もしくは、ほうれん草が大腸菌の汚染で回収される度に、本当に処分場に捨てられると思っている?
サイエンス・ダイエット、アルポ、アイムスなどが買うんだ・・・。
だから、ペットにはヴィーガンの餌の方がいい。

 

では、今から見せたいものがある。
実際に、今年の夏の議論にチャンスがあると思っていた。
今まで見せたことがないが・・・。

彼は僕の犬のレックスだ。2004年に15歳で亡くなった。
レックスは、自分の死まで9年間ヴィーガンだった。

 

レックスはとっても元気そうだろう?本当にそうだった。
僕は、彼を伴ってツアーによく行っていた。
そして、必要な時、動物病院に連れて行ったら、先生たちに叱られていた。

「えっ嘘でしょ!自分がヴィーガンだからといって、自分の犬をヴィーガンにしてはいけませんよ!彼は肉食動物ですよ!」と。

そして、僕は「血液検査をしてみよう!どうぞ!」

 

先生たちは、彼に血液検査をして、3~4日間後、連絡がきた。
「ヨーロフスキーさん、獣医たちが非常に驚いています。今まで、あなたの犬より健康な犬を見たことがないんですよ!」
そして、僕は「もちろん。ゴミを食べさせないから」と答えた。


では、ゴミと言えば、僕が6週間Thorn Apple VAlley(畜殺場)に居た時、毎日、トラックが来て、そのトラックの外側に「人間には食用に適さない肉」と書いてあった。

 

細道を通り、ゴミ箱を開けて収集しているトラックを、僕は毎日見ていた。
ゴミ箱から、ペットフードの工場へ直接持って行った。それを確かめるのは、難しいことではない。だからヴィーガンの餌は一番いい。


ただ、猫のヴィーガンペットフードは、店でまだ販売されていない。
オンラインショップで買える。vegancats.com、それともevolution.comというサイトで。

犬のヴィーガンペットフードなら、僕の知っている限りでは、どこのペットショップでも買うことができる。
ネイチャーズレシピ(Nature's Recipe)というブランドだ。

 

もう少し話したいところだが時間だ。

それでは、僕のスピーチを聞いてもらえて嬉しかった。

ありがとう。

 

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※元動画はこちらです。

www.youtube.com

世界で一番重要なスピーチ【文字起こしVer.】

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ゲイリー・ヨーロフスキー


※これはYouTubeにアップロードされている講義動画の字幕から、より読みやすく文字に起こしたものです。講義を聞くように読んで頂けたら幸いです。

※ゲイリー・ヨーロフスキー(オークランド大学ジャーナリズム博士号取得。ラジオ放送の学位取得。)

 

今日は世界から忘れ去られた犠牲者たちについて話そう。

動物たちと、大昔から世界で最も強力な依存物質である『肉』についてだ。

 

今日は君たちの信条を変えるために来たので、講演の所々で感情的になってしまうかもしれない。

 

でも、最初に言わせてほしい。

僕は君たちと敵対するために来たんじゃない。

今日の話の内容は、君たちの教授や学校の立場を反映しているわけではない。君たちを信仰から引き離そうとするつもりもない。

肉を食べろと指示する宗教はない。

 

ところで、「自分がされたくないことを他者にしてはいけない」という教えがあるが、動物もその『他者』だ。

「汝、殺すなかれ」という教えもあるね。それはどの宗教でも最も重要とされているのに、最も無視されている教えだ。『4本足で歩き、毛皮、羽、角、くちばし、えらがない生き物は別』なんて追記や注釈はどこにも書かれていない。

 

君たちは、今の人間関係・政治思想・愛国心を捨てなくてもいい。

今までどおり好きなテレビ番組や音楽を楽しんでもいいんだ。たとえそれがどんなにくだらない番組であろうとね。

僕は皮肉も言うが、それは真実を含んだ発言だ。僕が皮肉っているときは笑っても構わない。でも真面目な部分では笑わないでほしい。

 

とりあえず、君たちに質問をしよう。

奴隷制度(所有者・被害者・利益・支配)は人間に限ったものだろうか?

黒人、ユダヤ人、女性や子供だけが残虐行為の被害者なのか?

牛たちも奴隷にされていないか?

豚、鶏、七面鳥、魚、羊などはどうだろう?

もし奴隷ではないのなら、彼らは自由か?

 

人間でも動物でもない者が奴隷制度の被害者になることはあるだろうか?海や森、そしてこの地球さえ、人間の所有欲の犠牲者になっているのではないだろうか?

 

屠殺場はどうだろう?『動物を殺す場所』だから『屠殺場』っていうんだ。

『人道的な虐殺』などというものが存在すると思うか?

君たちにとって『人道的』とは何なんだ?

心理的・身体的虐待、拷問、四肢切断や殺しの他に、屠殺場で何が起きていると思う?お腹を撫でてもらったり、優しくお尻を叩かれれているとでも?

もし本当に『人道的な虐殺』というものがあると思うなら、『人道的なレイプ』もありえるだろうか?

『人道的』な幼児虐待は?

『人道的』な奴隷制度は?

『人道的』なホロコーストはどうだい?

 

そもそも、ホロコーストの定義は何なんだ?『人間』の大量虐殺?それとも『罪のない者』の大量虐殺か?僕は後者だと思っている。

 

世界最大規模のホロコーストの話をしよう。

アメリカでは毎年、100億もの陸上動物と180億もの海洋動物が無残にも殺されている。

健康や、生存、生命維持や自己防衛のためじゃない。

 

人間が肉・チーズ・牛乳・卵を食べるのは4つの理由があるんだ。

『習慣・伝統・利便性・味』

 

初めて聞く人もいると思うが、『ヴィーガン』という言葉を紹介したい。

スペルは『V-E-G-A-N』。

 

ヴィーガンベジタリアンと同じように陸・海の動物を食べない。しかし、ベジタリアンとは違って、チーズ・牛乳・卵・ハチミツなど、動物性食品を全て避ける。そして、毛皮・羊毛・皮革・絹やダウンなども着用しない。

 

言っておくが、僕はヴィーガンとして育てられたわけじゃない。

約25年間、肉・チーズ・牛乳や卵を食べていた。

みんなと同じように革靴やベルト、革のジャケットを着ていたし、20年ほど前は毛皮のコートさえ持っていたんだ。

だから君たちのライフスタイルを十分理解しているのは言うまでもない。

政治熱心な人のめに、誤解が無いように先に言っておこう。

僕は民主主義者や、無政府主義者、ヒッピーでもない。共和主義者、社会主義者でも、ファシストでもない。

 

僕は『活動家』なんだ。語源は『活動的』。

僕はこれまで5ヶ国から追放され、13回逮捕されてきた。動物や兄弟への哀れみと思いやりから行った様々な所業が原因だ。

 

今日は君たちに、実際に行動するチャンスを・・・参加するチャンスを与えたいと思っている。

なぜなら、私の言う『活動』に参加したいと思っている人が沢山いるのを知っているからだ。

しかし、「共生」と書かれたステッカーを車のバンパーに貼ったり、イエス・キリストのブレスレットを身に着けたり「Peace and Love and Sunshine」と書かれたTシャツを着たりても、『参加している』ということにはならないんだ!

 

僕たちはみんな、人生という名の旅路にいる。好き嫌いは人それぞれだし、国籍や信仰も様々だ。 

しかし、僕たち全員が共有しなければならないものは、『平和』だ。この星に共に暮らす仲間への本当の思いやりと真の平和なんだ。

 

政治や宗教の教養はその反対を教えるが、動物は人間の所有物ではない。彼らは商品でも財産でもないし、思考や感情を持たないバカな『物』でもない。

デカルトが提唱したような、彼らが機械であるという概念は時代遅れで、明らかに、100%おかしな見解だ。

 

なぜなら私たちは、全ての動物には見るための目があり、聞くための耳があり、匂いをかぐ鼻があり、食べるための口、歩くための足、飛ぶための羽、泳ぐためのヒレ、子を産むための生殖器、排便するための腸があると分かっているからだ。

 

ほとんどの人は、動物が脳を使って考え、感じ、理性的で自己認識があると思っていないことに僕は当惑している。

動物の体の部位はそれぞれの役割通りにきちんと機能するのに、脳だけは違うと本当に思っているのか?それは、大きな嘘だ。

 

動物を犠牲にして利益を得ている人たちの宣伝や広告は途方もなく大きい。

例えば、君たちは舞茸のTVコマーシャルを見たことがあるだろうか?

道を行き交う人々が、キノコを食べながら歌ったり踊ったりしているような。

では、もやしは?キヌアはどうか?大根は?ラズベリーは?豆腐は?

そんなTVコマーシャルを見ることはほとんどない。

 

その代わりに・・・「もっとお肉を!もっとチーズを!」

「お肉にもっとチーズをかけよう!」

「お肉、チーズ、ダブルチーズ、エクストラチーズ!」

「お肉にさらにチーズはいかがでしょうか?」

「もっと牛乳を飲みましょう!」

「もっと卵を食べましょう!」

 

では、これらのコマーシャルの間には、どんなコマーシャルが流れているのだろう?

「気分が優れないのですか?」

「ガン専門家による診断が必要ではありませんか?」

「心臓の専門家の診断は?」

「リピトール、ゾコール、クレストール、プラビックスはいかがですか?」

コレステロールを下げる薬や高脂血症の薬、血栓の薬)

「ダイエットサプリは?」

エナジードリンクはいかがですか?」

ペクチン?タムズ!ペプトビスモル・・・。

(腸内の抗炎症・抗感染薬、制酸剤、胃薬) 

 

君たちは騙されてきたんだ。

彼らは君たちを死に追いやり、動物を殺し、地球を破壊しているんだ。

君たちは彼らに上手く目隠しをされている。

 

でも今日、君たちが偏見のないオープンな心で僕の話を聞いてくれれば、僕はその目隠しを取り払うことができるだろう。

 

僕の目標はシンプルだ。

ただ、人間と動物の繋がりを『もう一度』結びたい。

そして、私たちの社会から意図的に抑圧された感情や論理的な思考を解放したい。

 

なぜ僕が『もう一度』と言ったかというと、この部屋にいる君たち一人一人が、昔は動物の権利を大切にし、心から動物を愛し、彼らの真の友達だったからだ。

それは、私たちが子供の頃の話だ。若かった時、子供だったとき、私たちは皆動物が大好きだった。

彼らは私たちを笑わせ、笑顔にし、とても幸せにしてくれた。

そして私たちも彼らを幸せにするために、どんなことでもしたいと思っていた時期があった。彼らを残酷なことから守るために。

少なくとも、彼らに対する残酷な行為を『認識』していた。

 

例えば、私たちが幼かった頃、目の前で誰かが動物に残酷なことをしたら、私たちは泣き叫んでいただろう。

なぜなら、私たちはみんな、動物たちの扱いについて何が正しいかを理解していたからだ。誰かが私たちに別の知識を植え付けるまでは・・・。

 

このことを信じてほしい。

彼らの苦しみを無視すること、彼らの痛みや惨めさを愚弄し、正当化し、彼らの存在を軽視するよう、私たちは教えられてきたんだ。

このことを、今日、明日、そしてこの先ずっと君たちに意識してもらいたい。

 

人生の途中で何が起こったのか?

誰が私たちにこんなにも意地悪く、卑劣であくどく、憎らしい人間になるように教えたのだろうか?

以前は私たちの友達であった動物たちに対して無関心になるように教えたのは誰か?

動物たちは無邪気で、私たちに何一つ間違ったことはしない。

少なくとも、私たちはこのことに合意できるだろう。

 

『嫌悪』・・・その正体は私たちが成長の過程で学んだものであるということだ。

人種差別、性差別、同性愛者に対する差別、反ユダヤ主義女性差別、これらは全て私たちが学んだものだ!

公園で遊ぶ子供たちは、自分の友達の肌の色や宗教を気にしていないはずだ。嫌悪の正体は、私たちが成長する過程で学んだものであることは間違いないだろう。

 

『種差別』についても同じことだ。多くの人にとって初めて聞く言葉だろう。『種 (species)』という言葉に『ism』がついたものだ。

この言葉を、倫理的、道徳的な観点抜きで定義したい。

人間という種は、他の全ての種を搾取し、奴隷にし、殺戮する権利を持つという。

なぜなら、私たちは人間が特別だと信じているから。

他の種より優れていて、私たちだけに価値があり、重要だと思っているからだ。

 

もし僕が間違っているなら正してほしいが、その思想と考え方が、全ての差別の根底にある。

 

例として、ある一つのグループが、他のどのグループよりも特別であると断言し、思い込む。

そして、彼らは自分たち以外のグループを搾取し、抑えつけ、自由の権利を奪う。彼らは他のグループを所有物とみなし、奴隷にすることも少なくない。または、罰を受けることなく、故意に彼らを殺す。

 

差別について最も重要なことを理解してほしい。

「この差別には反対する」、「この差別(例えば人種差別)は邪悪だ」、「この差別(例えば種差別)には賛成する」、というのは間違っている。

差別自体が『悪』もしくは『善』だ。

私たちはこの2つの考えを両方持つことはできない。

 

僕の話を理解するために、今ここで『共感』の気持ちを持ってほしい。

僕が『共感』という言葉を使うとき、それは『動物の立場に立って考える』という意味だ。

そして、この問題を動物の立場から見てほしい。被害者の立場から。

 

君たちが不正について考えるとき、被害者が人間であろうと動物であろうと、被害者の視点で考えてほしい。

自分が被害者ではないとき、自分の視点だけで判断しないでほしい。

なぜなら、自分が被害者でないときには、残虐性を合理化し、言い逃れすることは簡単だからだ。

不正・不平等・奴隷制度・殺戮についても同じだ。

しかし、自分が被害者になったとき、物事は大きく違って見える。

 

(ここで屠殺場で起こっているビデオが流れる)

 

ビデオが流れている間、目を背けたり、目をつぶったりしないでほしい。

なぜなら、君たちが肉やチーズ、牛乳、卵を食べるのなら、君たちは、せめて自分たちが引き起こす痛みと苦しみを見つめるべきだと僕は思うからだ。

 

しかし、もしこのビデオの間、目を背けたり、目をつぶったりする必要があると感じたら、こう自分に問いかけた方が良いかもしれない。

 「私の目に良くないなら、どうしてお腹には良いと言えるのだろう?」と。

 

(凄惨な映像とともに下記のテロップが流れる)

「もし彼らを傷つけなくてはならないのなら傷つけなさい。」

「早く成長しないときには、子豚を地面に叩きつける。」

「日本の埠頭でイルカが殺される」

アイオワのコーシャー食肉屠殺場」

「ギロチン」

「くちばしを切る」

「去勢(麻酔なし)」

「鴨の強制餌付」

雄のひなが生きたまますり潰される。

早く成長しないときは、七面鳥をバールで殺す。角抜き。

 

(SASHA Farm Animal Sanctuaryの映像が流れる。幸せそうな牛の映像。)

 

【 愛を、もう一度チャンスを。】

 

(映像終了)

 

マクドナルドやバーガーキングウェンディーズがどうしてこのようなイメージでCMを流さないか、疑問に思ったとはないだろうか?

代わりに、彼らは笑っている動物のアニメキャラクターが歌い、踊り、遊んでいるイメージを見せている。

 

君たちに嘘をついている。君たちを洗脳している。

プログラミングしているんだ。

普通は気になってしまうことを、気にしないようにするために。

君たちがもともと気にしていたようなことを。

 

たった今、この瞬間にも、アメリカの高速道路には、動物達を強制的に収容したラックが5000台以上走っている。

私たちが作り上げたトラックだ。これらのトラックの中には、罪の無い、怯えた生き物たちが入っている。牛に、豚に、鶏たち・・・。

これらのトラックは、私たちがアメリカ全土に建設した強制収容所である食肉処理場に向かう。

 

トラックが到着すると、動物達は非常に怯え、トラックから降りようとさえしない。

彼らは馬鹿ではない!次に起こることを知っているんだ。

だから人間は電気棒を持ってトラックに行き、自らの死へと強制的に歩いて行かせる。

もし動物が鶏のように小さい場合には、ただ掴んでトラックから投げ入れる。

食肉処理場の中では、これらの無実な生き物は、逆さに吊るされ、完全に意識を保ったまま、言い換えれば、生きたまま、意に反して何百もの欠片になるまで切り刻まれる。

 

しかし、これよりももっとおかしなことが分かるだろうか?

 

肉を食べる人たちだ。

まるで自分たちの生活が、何の害も引き起こしていないかのように動き回り、暴力と死を消費することを、普通で自然であるかのように思っている。

 

どう思う?もし君たちが生まれた日に、誰かがすでに君たちの処刑日を決めていたら。

この地球上の牛や豚、鶏、七面鳥にとっては、それが現実となっている。

このような振る舞いは許せるものではないし、善悪の区別が付けられる種族のすることではない!

動物たちは、こんな懲罰や残酷な行いに値するようなことは何一つしていない。

今日、僕が君たちに何を求めているのか理解してほしい。

 

この講演が終わってここを出たとき、君たちは産まれて初めて、大量殺戮を終わらせる活動に直接参加できる、ということが分かっているだろうか?

大量殺戮や、この地球で常に起きている諸々の問題を口先だけで非難する代わりに。

 

こうやって講演ツアーをしているとき、僕が不満に思うことは、毎年約250回、7500人の学生を相手に講演していると、みんな口ではなかなか良いことを言ってくれる。

平和や思いやりについては、みんなとても饒舌だということに気付いたんだ。

みんな自分がどれほど平和愛好者であるかや、世の中で何が悲しいと思うか等、自分の信条などを引き合いに出して、言葉で説得したがるのに、行動では決して見せてくれないんだ。

「ゲイリー!僕は神様や天使を信じているし、いつも祈ってるんだよ」

「チリやハイチで起こった地震・・・、あれはとっても悲しかった!」

 

もちろん!悲しかった。 

だが、いつから悲劇を悲しんだり、信仰心を持つことで世界が良くなったり、善良な人間になったりすると、信じられるようになったんだろう? 

 

別に君たちを非難している訳じゃないんだ、本当だ!

僕は政治家じゃないし、アーティストを気取っている訳でもない。

見て分かる通り、僕はお世辞の使い方も知らない。そういうことは僕にはできない。

僕の率直さ、正直さを受け入れてほしい。

 

それに僕はセールスマンでもない。講演後に本を売るようなこともなければ、DVDやドキュメンタリー映画を売ることもない。

募金集めの皿も回さない。君たちのお金は欲しくない。

君たちのメールアドレスも聞かないし、住所を聞いたりもしない。何もいらないんだ。

 

僕は、この地球上で起きている、最悪な形の暴力や残酷さについて話すためにここに来た。

ほとんどの人はこういったことに関心がいようだが。

 

しかし、君たちが快適なリビングルームに座ったまま、他のどこかで起こっている残虐な行為を非難するとき、それは全く意味がないことなんだ!それが正に『口先だけ』ということなんだ。

 

しかし、ヴィーガニズムは、皆がこれまでしょっちゅう話してきた『思いやり』を、実際に行動に移すことができるチャンスなんだ。

あなたがどれだけ平和を愛する人間であるか、他の人たちに示すことのできるチャンスだ。自分自身に革命を起こすチャンスだ。

この地球に功績を残すことができる。可能な限り他者に危害を加えない生き方をすることで。常に、ヴィーガンであり続けることで。

 

では、できるだけ他者に危害を加えない生き方をしない理由は何だろう?

不便だから?無関心?無気力?自己中心的だから?

 

知っておいてほしい。僕はファンタジーの世界には住んでいない。

ただ、僕らが地球上にいることで動物たちが苦しみ、死んでいるということはよく知っている。

僕らは彼らの生息場所に、自分たちの家を建てる。

彼らの環境を汚染し、彼らの生息場所を破壊している。

 

彼らの苦しみをこれ以上大きくする必要などあるのだろうか?

彼らを食べることで、苦痛や死を増大させる必要があるのだろうか?

君たちは誰かの傷口に塩を塗って、もっと苦しませようとするか?

 

98%!この地球上で、虐待され、殺される動物の98%は、食肉産業、乳業、鶏卵産業によって殺されている。

これらが動物たちに危害を加えている場所なんだ!

 

アメリカでは、肉食する人は産まれてから死ぬまで一人当たり約3000頭の陸上動物、数千匹の海洋動物を消費する。

これはアメリカ合衆国農務省の統計だ。多くの人が動物を食べているのは、人間は肉食動物なのだと教えられたからであり、僕らが雑食かつ肉食だから、こうすべきなのだと信じ込まされているからだ。

 

しかし実際は人間の体が生理学的に100%草食動物であることを知っているだろうか?

僕たちの腸の長さは、胴体の7~13倍ほどの長さだ。

地球上のあらゆる草食動物の腸の長さと同じなんだ。とても長い。

 

しかし、真の肉食動物、例えばハイエナ、コヨーテ、クマ、トラ、ライオンの腸の長さは、胴体のたった3~6倍の長さしかない。

肉は腐敗するのが早いため、短い腸管ですぐに押し出し排泄する必要があるからだ。

 

『動物性タンパク質、コレステロール、飽和脂肪、トランス脂肪酸』・・・あり得ない。

繰り返すが、あり得ない。

動脈を詰まらせるなど肉食動物には決して起きないことだ。

 

肉・チーズ・牛乳・卵を食べる人の死亡原因のトップは何だろう?

動脈血栓による心臓疾患、アテローム動脈硬化症だ。

 

人間と他の草食動物は、体温を下げるために毛穴から汗を出す。

犬や猫、ライオンのように、ハアハア息をして体温を下げることはしない。

人間の手の爪は、肉食動物と雑食動物の爪とは全く異なっている。

僕らの唾液には、炭水化物の消化酵素が含まれている。

それは草食動物だけが持っているもので、僕らが果物や野菜などの炭水化物をたくさん食べる生き物であることを意味している。

 

僕たちの歯は、幅が広く平らで、短く、鋭利ではない。

他の草食動物の歯とそっくりだ。「犬歯はどうなんだ?」という人がいるが、犬歯は草食動物のほとんどが持っているものだ。

切歯と臼歯、これらがあるから、リンゴなどの硬い果物を食べることができる。私たちの下顎は左右に動く。このように・・・すりつぶし、咀嚼する。

もし何かを食べるとき、食べ物を咀嚼しているのなら、あなたは草食動物だ。

 

肉食動物と雑食動物の顎は上下にしか動かない。

引き裂き、ごくんと飲み込むだけだ。

咀嚼するため、顎を横に動かすことはしない。

僕は公平な人間だ。もし人間が本当に肉食であると信じている人がいるなら、この講義の後に2つのことを実験して、僕が間違っていると証明してほしい。

 

1つは、キャンパス内でリスを探し、リスを見つけたら、その肉食動物の足でリスを追い、襲い掛かり、口で捕まえる。

道具や武器、ケージは使ってはいけない。この実験では、誰もズルをしてはいけない。

そして口の中でリスを殺し終えたら、そのままリスを食べる。

目、鼻、顔、つま先、尻尾、肛門、内臓、血液、毛皮、脳みそも忘れずに。

どの部分を食べるか選ぶことはできない。料理することもできない。

 

もし本当に肉食動物になりたいのであれば、ぜひとも生肉を骨までキレイに食べるところを見せてほしいものだ。毎日毎日だ。

 

2つ目の実験は、2歳の子供を見つけ、ベビーベッドにその子を置く。

そしてベビーベッドには、生きたウサギとリンゴを置く。

もし子供がウサギを食べ、リンゴと遊んだらメールで僕に知らせてほしい。

ここにいる全員に、新車をプレゼントしよう。レザーシートのベンツとBMWでどうだろう?

もしそうなったら、ここジョージア工科大学にまた来て、皆の前でステーキサンドイッチを食べよう。チーズをたくさんかけたホットドッグも食べよう。

バケツ一杯のアイスクリームと袋一杯のビーフジャーキーも食べよう。

ビーフジャーキーをアイスクリームにつけて食べるよ。

 

・・・僕はこれらの約束の結果を心配しながら待つつもりはない。約束が守れないからではない。僕は約束を破らない。

ただそんなことは起こるはずがないからだ。

 

なぜなら人間は肉食の本能が全くないからだ。
雑食性の本能もゼロだ。

生まれた時も、若い時も、大人になってからも。

僕たちは産まれながらのヴィーガンなんだ。

 

僕たちはただ肉、チーズ、牛乳や卵の味を知ってしまっただけで、幼児期に強制的に食べさせられたからなんだ。

今、君たちにごく普通で自然なことをしてくれるようにお願いする。

 

『大地から生まれるものを食べよう。』

 

あらゆるビタミン類、ミネラルなどの栄養素が入っている。

タンパク質、カルシウム、カリウム、ビタミンB群などもすべて。

動物からではなく、それらを摂取できるんだ。

 

動物が大地から生まれる植物を食べた『後』、僕らがその動物を食べていることを知っているだろう。

牛が牧草を食べた『後』に、その牛の肉を食べている。

牛を飼育場に連れていき、地球上のほとんどのとうもろこし、小麦、カラス麦や大麦などを食べさせる。

その後さらに多くのとうもろこし、小麦、カラス麦や大豆をエサとして、豚や鶏、七面鳥の喉に無理矢理に流し込む。

 

他の動物の体を通して栄養を取るのはやめにしよう。

不合理で非論理的だ。

栄養源を果物や野菜、木の実、穀物、豆類に変えよう。

これらの植物は、体に害を与えることはないし、病気の原因となることもない。

そしてもっと重要なことは、食べるまでのプロセスにおいて、誰にも危害を加えないということだ。

 

歩いたり、飛んだり、泳いだりするものを消費することは正常なことではない。

 

君たちは、病気はどこからくると思う?

ブロッコリー?アスパラガス?ケール、コードグリーン、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴ、モモ、ネクタリン、ブドウ、バナナ、アボカド、玉ねぎ、トマト、キュウリや大根?

 

そして、誰もがあの厄介な問題について疑問に思っている。

年に数回、野菜が大腸菌サルモネラ菌に汚染されるという問題だ・・・。

大腸菌サルモネラ菌の唯一無二の源を思い出してほしい。

糞だろう?!人間の糞、動物の糞だ!

ほうれん草が糞をするか?ブロッコリーは糞をしない!

ピーナッツもしないだろう?!

大腸菌サルモネラ菌の汚染を、植物性食品のせいにするのはやめよう。

 

この肉食社会が原因なんだ!

なぜかって?世界中の肉食者は、食べるための動物を数十億頭も必要とする。

つまり、数十億頭もの動物を大量生産しなければならないということだ。

 

忘れないでほしい。この命の生産は、神とは何の関係もない。進化論ともだ。

これはビジネスだ!

スミスフィールドやコンアグラ、パーデュー、タイソン、マクドナルド、バーガーキングウェンディーズ、KFCなどのことだ。

だから大学にも畜産業の授業がある。

 

数十億頭の陸上動物を大量生産するということは、数兆トンもの糞尿が排泄されるということだ。

そしてその糞尿は水路に入り、農作物の中に流れ込む。または糞尿に汚染された水を、農作物に直接使用することもある。

 

しかし、私たちの主たる病気である、心臓疾患や心臓発作、脳卒中、またほとんどの癌、たとえば前立腺癌、大腸癌、乳癌、膵臓癌、卵巣癌、そして腎臓病、糖尿病、骨粗しょう症、高血圧、肥満、喘息などは、原因となる主な要因が4つある。

もちろん他にも要因はある。他の原因で病気になることもある。

喫煙、飲酒、ストレス、科学薬品、高果糖コーンシロップ、トゥインキーズ・・・。

これらも病気の原因となるが、しかし、4つの主な原因は、『肉・チーズ・牛乳・卵』にあるんだ。

 

コレステロール、飽和脂肪、トランス脂肪酸、動物性タンパク質。

最後の言葉を繰り返そう。

誰も認めたくないとは思うが、『動物性タンパク質』だ。

 

しかし、君たちがヴィーガンになったら、コレステロールを、食事から完全に取り除くことができるということを知っているだろうか?

コレステロールは肉・チーズ・牛乳、そして卵からしか摂取できない。

 

体内で自然に作られるコレステロールだけが善玉コレステロールだ。外部から摂取したものは、悪玉コレステロールになる。

ヴィーガンになれば、飽和脂肪を95%も取り除くことができる。

天然由来のトランス脂肪酸も取り除くことができる。

 

すべての肉や乳製品の2~9%は、トランス脂肪酸で構成されているということを覚えておいてほしい。

そしてもちろん、動物性タンパク質もすべて取り除くことができる。

動物性タンパク質は、人体には酸性が強すぎる。きちんと消化しきれないんだ。

それが肉食の人のうち、3人に1人がガンになる最大の理由だ。

 

そして骨粗しょう症の最大の原因の一つでもある。

動物性タンパク質が人体に入ると、血液が瞬時に酸性に変わってしまうということを知っているだろうか?

しかし血液がずっと酸性のままだと人間は死んでしまう。

だから身体はすぐに酸性を中和しなければならない。

 

ここで良いニュースと悪いニュースがある。

良いニュースは、人体は酸性を中和する方法を知っているということだ。

悪いニュースは、中和するために使わなければならないのが、『リン酸塩』だということだ。

人体の中で唯一、リン酸塩が含まれているのは・・・骨だ!

 

ひとこと言っておくと、骨というのは2つの物質で構成されている。カルシウムとリン酸塩が結合してできているんだ。

私たちの体は、カルシウムとリン酸塩を骨から吸収している。

酸性になった血液を中和するためにリン酸塩を使い、その後、尿とともにカルシウムを排泄しているんだ。

 

あらゆる疫学の調査で、例外なく、動物性タンパク質を多くとる社会では、骨粗しょう症や骨折・癌の発生率が非常に高く、動物性タンパク質をほとんど又は全くとらない社会(ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教、ラスタファリ主義者やセブンスデー・アドベンティスト信者などのヴィーガンベジタリアン)では、ほとんど又は全くと言っていいほど、骨粗しょう症や骨折、癌が発生していない。

 

ここでは、他の医学的症例を引き合いに出したりして、討論を行ったりはしない。

多くの人は、私の講義があると事前に知ると、ネットで何時間か調査を行い、印刷して、質疑応答の時間になると、挙手して「ヨーロフスキーさん、今日お話しされたことと全く矛盾するような研究結果が載っていましたよ」「どういうことですか?」と言う。

では、お答えしよう。

 僕のところに、人間の死因に関する医療研究の資料を持ってくる必要はないが、はっきりさせておこう。

君たちが提示する、人間には肉やチーズ・牛乳・卵が必要であるという研究結果に対して、僕は2つの研究結果を提示することができる。

 

1つの研究結果に対して2つの研究結果を提示して、肉やチーズ・牛乳・卵があらゆる主要な疾患の原因であると言えるんだ。

しかし、言うまでもなく、医療の研究結果は誰かが操作することもできる。だから、たとえ僕が2対1で有利だったとしても、そんなものはすべて放り出そう。そんなものは必要ないのだから。

 

しなければならないことは、肉やチーズ・牛乳・卵を食べる社会に注意を向けるということなんだ。

 

君たちの家族や友人の家族の中で、何人が病気を持ち、または病気で逝去されただろうか?僕の身内だけではないはずだ。

祖父は心臓発作で亡くなり、祖母は脳卒中で亡くなった。

叔父のジャックも心臓発作で亡くなった。

昨年の10月15日、真夜中に電話があり、父が心臓発作で亡くなったという知らせを受けた。母は喘息持ちだ。

義父は重い心臓病を患っており、朝食時に7つも錠剤を飲んでいる。

親友のダレンの叔父夫婦は4人とも、糖尿病で亡くなっている。

彼の元ガールフレンドであるリタは40歳で乳癌を患い、死に瀕している。数か月前、今のガールフレンドのディオネも卵巣癌を患っていることが分かった。

そして昨日、僕のガールフレンドの父親が前立腺癌にかかっていることも判明した。

 

私たちが呼吸する空気や飲み水の他に、互いに共通しているものは何だろう?

『肉・チーズ・牛乳・卵』だ。

朝から晩まで、動物性食品。環境汚染も癌の原因のひとつであることは確かだ。

 

しかし、心臓発作や脳卒中は環境汚染と関係があるだろうか?

糖尿病、骨粗しょう症、肥満はどうだろう?

 

それでは今日はここで、人間の死亡要因をいくつかの異なる方法で分析してみよう。

そしてここで、誰があなたに嘘をついているのかを暴いてみせよう。真っ赤な嘘をついている者の正体を。

ここで、酪農業界に関して君たちの合意を得ようと思う。

もし僕が酪農業界について公平でないことを話したら教えてほしい。

 

酪農業界によると、「人がカルシウムを摂ることができるから」というのが彼らの主たる存在理由だ。

でもそれは彼らの主張ではないだろうか?

「チーズを食べなさい」「牛乳を飲みなさい」「強い骨、強い体」「牛乳は体に良いですよ」「牛乳を飲んだ?」

 

USDA(アメリカ合衆国農務省)によると、アメリカでは地球上の乳製品のほとんどの量を消費している。

チーズなしのサンドイッチを食べることができない、という人も多いだろう。あらゆる食品に、隅々までチーズが使われている。

ピザ生地の中に。サラダの上に。チーズがないとサラダを食べられない人も多い。

もしチーズなしのサラダが出てきたら、皆はウェイターにまず何と言うだろう?

「すみません、ええと、ランチドレッシングか、サウザンドアイランドドレッシングを頂けますか?」「野菜に何か乳製品をかけてもらえますか?」

 

皆がチーズ中毒のこの社会では、まさに『中毒』といっていい。

麻薬や、クラック、エクスタシー、モルヒネ、そして解毒剤などが混入されているみたいに、大抵の人はチーズがないと一食も食べられないようだ。

1日のみでももちろん、一生を通して、チーズ無しでは。

 

何故ベジタリアンヴィーガンにならないのか、知っているだろうか?

チーズだ!

ベイクドポテトの上のチーズ、ブロッコリーの上のチーズ、見えるもの全てにチーズ。乳糖不耐症の人でさえチーズを食べる。

この件について、誰に何を言われても僕は気にしない。

彼らは、牛乳そのものは避けるかもしれない。

しかし、乳糖不耐症の人の前にダブルチーズサラミピザを置いたら、ためらいもせず、平らげてしまうだろう。

 

とにかく、私たちの摂取する食品は、ほとんどが動物性のものだ。

なぜ、カルシウムサプリメントのTVコマーシャルが、少なくとも3つ以上もあるのか不思議に思ったことはないだろうか?Actonel,Boniva,Citracal,冗談だろう?

アメリカでカルシウムのサプリメント?!

なぜ骨粗しょう症がある?!

なぜビタミンストアがある?こんなにも沢山・・・。

 

僕が講演で田舎に行くとき、肉を食べる少年がいつも僕に挑戦して言う。

「ねぇゲイリー、僕たちが肉を食べるのは、必要なものがすべて肉から得られるからだよ」

「すべてのビタミン、ミネラル、すべての栄養素をね」

 

ではなぜ、肉・チーズ・卵を食べる僕らの社会には各都市に1軒だけでなく、2軒から6軒ものビタミンストアがあるのだろう?

なぜRite-Aid,CVSとWalgreensなどの薬局チェーン店にも全てのビタミン剤が取り揃えられているんだろう?棚一面にカルシウムのサプリメントも陳列されている。

 

僕は、誰もが『動物性食品からカルシウムを得ている』と思っていた。

それは食肉産業や酪農業の人たちが言っていることだ。

 

ニュース速報だ!それは間違っている。

動物性タンパク質がそれを可能にしない。動物性タンパク質は、君たちの血液を酸性にする。

だから体は骨からリン酸カルシウムを取り出しリン酸が血液を中和し、カルシウムが尿から排泄されてしまうんだ。

繊維のサプリメントについては、4つのコマーシャルがある。Metamucil、Fibervon、Fibersure、そしてBenefiber。

時々リンゴや梨をたくさん食べさえすれば、誰もバカな助けは必要としないだろう。

 

今、注意して周りを見渡し、何が起こっているのかを見てほしい。

 

これまでのことを踏まえて、人々がなぜ肉やチーズ・牛乳・卵を食べるのか4つの理由を言おう。討論も議論もいらない。

 

『習慣・伝統・利便性・味』

 

そう、僕はなぜ人が肉を食べるのか知っている。

僕自身、25年間食べていたから。

倫理的であるため、そして健康を維持するために肉を食べているわけではない。それは明らかだ。

また、環境を良くするために食べるわけでもない。

環境に関する2つの簡単なことについて、僕のウェブサイトにアクセスして『菜食主義の全て』をクリックして環境セクションをクリック、『世界の飢餓』と『環境汚染』を参照してほしい。

 

世界の飢餓の根本原因は肉食社会にある。

 

毎年世界の穀物の65%が、この地球で毎年殺されている530億頭の陸上動物に与えられている。

そして、数百億の海洋動物にも。今日では、魚の養殖場もある。

65億の人間にそれらの穀物を使う代わりに・・・。

計算してみてほしい。アインシュタインでなくても分かるだろう。

 

そして環境汚染。大気汚染、水質汚染森林伐採温室効果ガスの排出・・・。

一番の原因は畜産にある。

 

さて、話を『味』に戻そう。肉は美味しい、と僕も思う。

こう言ったら驚くかもしれない。

もし君たちが僕のスピーチに関する論文を書くとして、僕の言葉を引用したいなら、この言葉を引用してほしい。

「僕は肉の味が大好きだ」と。

そう、大好きだ!チーズの味も・・・大好きだ!

牛乳と卵の味も・・・大好きだ!実はそうなんだ。

 

味の問題でこれらを食べなくなった訳じゃない。

道徳心がやめさせたんだ。

道徳。良識。

この地球を共有している動物達への思いやり。

 

しかし、今ヴィーガンになって一番良かったことは、ヴィーガンでいることが簡単になったということだ!

肉やチーズ、牛乳と同じ味や匂い、食感を味わうことができる。

もう君たちの夕食のために、誰も苦しまなくて済むんだ。君たちも含めて!

君たちの好きな食べ物は、全てヴィーガン版がある。

それらは大豆や小麦、米や麻から作られている。

 

いくつかのヴィーガン食品を紹介しようと思う。

でも僕は企業から報酬を受けていない。

これらは僕の好きなセレクションだ。よく見えるように画面に映そう。

君たちはベーコンは好きだろうか?「Lightlife Smart Bacon」大豆でできたベーコンだ。このLightlifeという会社は、燻製のテンペ・ベーコンも作っている。

テンペというのは大豆の発酵食品で、少し変わった味だが、正直に美味しいと思わないものは絶対に紹介しない。

僕は君たちがヴィーガンになるよう説得したい。

だから全部は紹介しない。不味いものもあるから。

一番のオススメを紹介しよう。

 

今、不味いヴィーガン食品もあると言ったが、同じように不味い中華料理店や、不味いピザ屋、バーガーショップがあることを忘れないでほしい。

どちらも同じだ。

作り方が良ければ何だって美味しくなるし、そうでなければ、不味くなる。

 

Lightlifeからはソイ・チキンストリップスやステーキストリップスも発売されている。七面鳥ボローニャ、ハムなどの肉風味の食品もある。見た目や味や食感では違いは分からない。

Melissa’sという小さな会社は、ヴィーガンのチョリソーである「ソイリソー」を発売している。

エナジーバーならClif BarやLuna bars、そして最近発売されたばかりのPro Bar、君たちはまだ見たことが無いかもしれないが、これらは全てヴィーガン食品だ。

ヴィーガン栄養バーを売っている会社は他にも沢山ある。

 

ヴィーガンになって諦めなければならないものなど何もないということを覚えておいてほしい。

ヴィーガン版で同じものがあるし、果物や野菜や豆、レンズ豆のように、本当に自然な物をそのまま食べることもできる。

 

君たちは七面鳥は好き?大丈夫、似たものがある。

私のお気に入り?Tofurkyだ!豆腐の七面鳥

見た目も味も香りも七面鳥で、ナイフで切る。でも中身は豆腐だ。

七面鳥も苦しんで死ななくて済む!

 

TofurkyはTofurkyスライスもあり、Tofurkyスライスには6種類の味がある。Tofurkyのテンペストリップスもある。

先ほどLightlifeのベーコンもどきやテンペの話をしたけど、Lightlifeには他のテンペ製品もいくつかある。

Tofurkyには、イタリアンソーセージやドイツソーセージなどもある。私たちの社会はビーフジャーキー中毒であるようだ。

人々の味蕾は一体どうなっているんだろう!みんな正気を失ってしまったみたいだ・・・。でも大丈夫、Tofurkyジャーキーがある!

 

欲しい物はなんだってヴィーガン版があるんだ。そして他の多くの企業もヴィーガンジャーキーを作っている。

現在このマーケットでベストな会社は、All Good Garden Proteinだ。これはその会社の鶏肉料理のひとつだ。これはまた別の鶏肉料理・・・また別の鶏肉料理。

(さまざまヴィーガン版の鶏肉料理の画像が映し出される)

 

もっとたくさんの鶏肉料理もあるし、ステーキ料理もある。

数か月前には、新しくバッファローウィングが発売された。

食料品チェーンのTrader Joe’sも、大豆肉業界に参入してきた。

この会社は、独自ブランドのソイチキンやソイステーキストリップスを販売している。

Vegetarian Plusという会社は、柑橘類のヴィーガンスペアリブを販売している。

Gardenburgerは10年以上にわたって、リブレット、リブもどきを販売している。僕の友達や家族は皆本物の肉だと思って食べていた!

そしてこの会社はエビや、カンパオチキン、オレンジチキン、鉄火巻きなども作っている。

 

さっき小麦でできた肉について話したけど、それが何なのか分からないかもしれない。

これは、セイタンという食品だ。サタンじゃなくて、セイタン。

君たちもこれを試してみたいだろう?

Upton’sからは味付けされたセイタンも発売されている。

牛ひき肉風、チョリソー風、そしてイタリアンソーセージ味がある。別のお気に入りの会社、Nate’sの肉不使用のミートボール!

 

ベジバーガーは見たことがあるだろう。

おそらくBocaバーガーだろう。でももしBocaバーガーが好きじゃなかったら・・・良いニュースがある。他にもAmy’sやMorningstar Farms、Dr.Praeger's、Sunshine burgers、Gardenburgersなどから発売されていて、それぞれ味や食感が異なっている。

 

また、大豆以外でできた別の肉もどきが良いなら、Buhamaという新しい会社がライスバーガーを販売してる。米からできた肉だ。

米でできたソーセージやミートボールもある。

 

他にも大豆以外から肉もどきを作っている会社がある。

シンシナティの小さな会社でFive Star Foodiesという。

僕の新しいお気に入りのベジバーガー、アーティチョークでできたバーガーを販売している。この会社はハーベストローストも作っている。『ベジタリアン』と書いてあるけどヴィーガンだ。

 

これは皮付きの七面鳥もどきだ。(画面にヴィーガン版の七面鳥を映し出す)

Amy'sもヴィーガン食品を販売している。

君たちも見たことがあるだろう。この会社はたくさんの商品を販売しているが、ほとんどがベジタリアン向けであることを覚えておいてほしい。食品に卵やチーズ、他の動物性の原料が使われている。

 

でもこの会社のヴィーガン食品の一つにTofu Scramblesという卵もどきがある。このホットポケットは本当に美味しくて健康にも良い!Amy'sはDaiyaチーズ風のライスマカロニも販売している。

DaiyaチーズはWhole Foodsで買うことができて、味が二種類ある。 

多くの人はDaiyaチーズが大好きだが、僕はFollow your heartというブランドのチーズの方が好きだ。
味が四種類もあり、大きなパッケージで売っていて、溶かすこともできる。


そして、このようなヴィーガン食品を使うときには創造力が必要となる。
「Lightlife」はすぐ食べられるヴィーガンサラミも販売している。
それを買ったら、Tofuttiソイチーズがのった「Tofutti Pan Pizza」も買ってみてほしい。
「Tofutti」はクリームチーズサワークリーム、アイスクリームも販売している。
オーブンで「Tofutti Pan Pizza」を焼く前か焼いた後で、そのサラミをのせてみて!本物のピザだ!


それから、ソイミルク、ライスミルク、アーモンドミルク、ヘンプミルク、ココナッツミルク、オーツミルク、ヘーゼルナッツミルクなども忘れてはいけない。
7種類のヴィーガンミルクが販売されている。


そしてソイミルクアイス、ライスミルクアイス、アーモンドミルクアイス、ココナッツミルクアイス、そして「So Delicious」のアイスバーもある。

そして、このことを言わせてほしい。
きっと「So Delicious」のココナッツミルクアイスほど、美味いアイスはないだろう!

 

僕のサイトで『Veg Shopping Guide』のページを見てほしい。
僕はこれまで紹介した食品を全て試食しておいた。僕のおすすめのブランドをチェックしてみて。僕は不味いものは食べない!


ところで、インド料理、中東料理、メキシコ料理などのエスニック料理は?
エスニック料理にはベジタリアンミールが多い・・・
イタリア料理・・・パスタやスパゲッティー・・・

 

本物のパスタやスパゲッティはまるでパンのように動物性食品を使用しない。

 

残念ながら、今は動物性食品が使用されるようになったので、原材料のリストをいくつも確認しなくてはいけなくなった。
どんなイタリア料理店でも必ず2つか3つのヴィーガンパスタ料理を作っているはずだ。
美味しいパンなら、Whole FoodsやPanera Bread、Breugger's、Bagels、Einstein Bagelsだ。
これらの店のパンやベーグルの9割はヴィーガンだ。

 

日本料理、中華料理、タイ料理、韓国料理、ベトナム料理などのアジア料理は、料理に使われる肉を豆腐で代用することができる。
そして魚の出汁を使わなければ、ヴィーガン料理になる。

 

ソウルフード(南部アフリカ系アメリカ人の伝統料理)もヴィーガンにすることができる。
君たちは、アトランタに住んでいるのでとてもラッキーだ。
大学から10分の距離に、Soul Vegetarianというソウルフードのレストランが2つある。
Mac'n Cheese(チーズバーガー)、キャベツバーガー、スイートポテトバーガーなど、すべてヴィーガンだ。
Kale Boneというローストビーフもどきのサンドイッチもある。
チーズもトッピングできる。
Soul Vegetarianに行ってみてほしい。

 

ここから君たちの表情が良く見える。
なぜか肉もどきの話をすると、いつも嫌な反応をする人がいる。
今日は大勢いるから10人以上はいると思うが、顔をしかめたり、目を大きく見開いたりして、隣の人に向かって「大豆チキンだってよ!こいつ頭おかしいんじゃないか?大豆ベーコン?冗談じゃない!」と言いたげに、しかめっ面をしてる人がこの観客の中にもいる。


畜産業者の垂れ流す嘘とは対照的に、添加物の混ざっていない大豆や小麦、野菜や穀物、スパイスが、おかしいと思われるのはなぜだろう?
動物の肉より、これらの食品の方が気持ち悪いと思われるのはなぜ??


肉は5つの要素からできている。
血・肉・血管・筋肉・腱だ。バラバラに分解された屍だ。

どうして肉は、みんなにゾッとするとか気持ち悪いと思われないのか?

 

牛の乳房から染み出る液体物、人間じゃない生き物の乳腺からしたたる分泌液は?
膿さえ混入している!

「牛乳に膿はいかがですか?喜んでお入れしましょう!」
1日3回、牛の乳房に無理矢理に搾乳機を当てて乳を搾り取ると、搾乳機が牛の乳房を傷つけ、そこから菌が入って化膿してしまう。
そして牛にありったけの成長ホルモンを打つ。もっと大量の牛乳を作れるように。
すると必ず他の病気に感染してしまう。


搾乳機は絞り出して良いものと悪いものの区別ができない。
君たちが飲む牛乳は、低温殺菌されていても、まだ膿や粘液なども入ったままだ。
低温殺菌は牛乳を消毒する製法だが、膿などを除去するというわけではない。
膿などが消毒されるだけだ。このテーマについてオンラインでぜひ調べてみてほしい。
もちろん専門雑誌に掲載されている酪農場についての記事には、読者を騙すために一度も『膿』という言葉が出てこない。
『膿』の学術的用語を調べないといけない。『体細胞数』だ。

 

そういえば、アメリカ政府の農務省は、膿が牛乳に混入しても良い量の限度を決めた。
グラス一杯につき一滴だ。どうぞ飲んで・・・。

 

ところで、酪農場の嘘などについて調べるなら、ホワイトボードに書いてある『カソモルヒネ』という言葉も調べてみてほしい。
チーズに依存している人々について、さっきの話を思い出してほしい。
チーズには、まるで麻薬か、クラックか、モルヒネが入っているようだね?


牛乳には、仔牛が母牛から離れないようにする為の物質が入っている。人間のミルクにもそのような物質が入っているが、モルヒネは入っていない。

 

しかし牛乳にはモルヒネと同質の『カソモルヒネ』という物質が入っている。
だから人々はチーズにこんなに依存している。
少なくとも一日に一回はモルヒネを摂らないといけないからだ。

 

卵とは何か知っている人はいるだろうか?
胚、または流産した胎児ではない。受精していないからどちらも違う。

めんどりはメスだけだから。

生殖器から出てくる無精卵は何だろう?

月経サイクルの一部、つまりめんどりの生理だ!
みんな毎朝鶏の生理でオムレツを作っているんだ。

なのにオムレツを作らない僕がおかしいって言われるんだ。

 

嘔吐物はどうだろう?
今日は君たちの目隠しをさらに外していこう!
みんなゲロは大好きだろう?

食べ物の上にいっぱいかけてるじゃないか。
でももう少しかわいい名前で呼んだ方がいいかな。

『ゲロ』なんて誰も買わないし、食べないだろう。
だから『ハチミツ』と呼んだ方がいい。


ハチミツは蜂の胃から直接出されるんだ。蜂の口から吐かれるものだ。生物学者に聞いてみるといい。

(蜂のお腹に注射針を刺して胃からミツを強制的に取る手段が使われることもある)


蜂ゲロ・ナッツ・コーンフレークなんて誰も食べたくない。
ハチミツ・ナッツ・コーンフレークなら食べたい。
こういう婉曲表現で、自分を騙し続けているんだ。

 

肉を食べる人の食生活は、血、皮膚、血管、筋肉、腱、牛の分泌物、めんどりの生理、蜂の嘔吐物なの?!まだまだある・・・。

 

今日はせっかく僕の話を聞きに来てくれたのだから、そう簡単に帰すわけにはいかない。
これまでの話に加えて、もう一つ話をすべきだろう。

 

毎年11月にみんなが大好きな祭りがあるね。

七面鳥の死体を買って、その死体のお尻を開き、またはお尻に大きな穴をあけて、そしてその七面鳥の死体の空になったお尻にstuffing(パンとハーブのミックス)を入れる。

お尻がまるでオーブンであるかのようにパンを作るために使われている。

本当にパンを作るために死体の菌でいっぱいのお尻を使うの?!


お尻のパン?!
そのくせヴィーガンは変人だって?
豆腐や米や豆などを食べるから?


最近の僕の好物のひとつは、サツマイモだ。
夕飯にサツマイモをいっぱい出してもらえたら、なんて幸せだろう。

 

でもそう言うとほとんどの人はこんなことを言うんだ。
「何?夕食がサツマイモだけ?それ、なんか・・・ちょっとおかしくない?」

 

あっそう?じゃあ自分の皿に、他の誰かの肋骨が乗っているのはおかしくない?
それを見て何も思わない?

 

切断された脚、スライスされた太もも、切り刻まれた胸・・・。
そんな物がお皿の上に乗っていても何も思わない・・・。
どうしてだと思う?

 

君たちがしっかりと目隠しをされているからだ。
僕がスピーチを始めた時、君たちはびっくりしただろう。
僕は君たちが目隠しをされていると非難した。
僕は君たちの敵として来たわけじゃない。しかし君たちの行動は批判させてもらう。


今日まで、君たちは真実を知らされず、嘘を教えられてきたという言い訳を持っていたかもしれないが、それは仕方ない。
正直に言えば、僕も長い間そうだった。でも気になるんだ。

 

これからは何を言い訳にする?
今日、君たちは選択することができる。この教室を出て、完全に思いやりを持って生き、食事のために動物を傷つけるのを止めることができる機会だ。


動物たちは君たちを傷つけたり、襲ったり、君たちから何かを奪おうとしたりしたわけじゃない。

 

だからせめて僕たちも動物たちに同じようにすべきだろう。
それとも最悪な行動をし続けることもできる。いつも通りに行動することができる。

 

動物にはどんな自由もない。
彼らは一度も人間に優しく扱われることはない。
彼らの子供を奪い、鳥のくちばし、牛の角、豚の睾丸を切る。

いつまでも、毎日、毎秒、動物が殺される・・・。


このようなことを続けることもできる。
僕は君たちが正しい選択をすることを強く願っている。

では、そろそろこのスピーチを終わりにして、質疑応答に移りたいと思う。

 

でもその前に、酪農場、特に乳牛について6分ほど話させてほしい。
先ほど牛乳の膿について話した。気持ち悪いだろう?
そして乳製品が不健康であることについても話した。

しかし、乳牛が置かれている状態についてはまだ話していない。

 

覚えておいてほしい。
ヴィーガン主義は君たちの健康に関するものではない。それでは利己的だ。
変革のために、僕は人々が利他的になれるようにしたい。
利他的になるために、誰かのために良いことをするとき、見返りを求めてはいけない。

 

ところで、残酷さというなら、僕はステーキよりもグラス一杯の牛乳の方が残酷だと思う。
これからこの話をビデオで説明していこう。
このビデオを見るのはこのクラスでまだ11番目だ。
なぜなら、ほんの数か月前にオハイオ州の酪農場で起こったことについての内容だから。

 

(乳牛に関する残酷なシーンを含む映像が流れる)

オハイオ州の酪農場での残忍な行為)

・棒で頭を殴る、鋭利な道具でお腹や足や顔を何度も刺す。
・産まれたての仔牛をすぐに引き離し顔を殴る。頭や足も殴る。
・牝牛の乳房も殴る。

「おい、お前いま尻尾を折った?」「あぁ」
「じっとしやがれ糞野郎。気持ちよくって止まんねんだよ。ずっと殴ってやりたくなる」
「一度牛を殴りまくってさ、刺したり、尻尾を3か所折って尻に突き刺して殴ってやったんだ」
「次の日、乳房炎だってことで、処理場行きになったんだけど。」
「動こうとしないんだ。薬を打ってからこんなに顔が腫れるまで殴ってやったぜ」
「俺を怒らせたな、もうチャンスはないぞ」・・・そう言って馬乗りになって抑えつけ何度も殴る。
「こっち向け。こっち向けって言ってんだろ!」乳房や足、お腹を何度も蹴る。
「さっさとケツを動かせ!」棒で殴り続ける。
「むかつくぜ、この仔牛め」血が流れるまで鉄棒で殴り続ける。
「痛みを感じてないって思えばずっと殴っていられるさ」

・・・<牛の鳴き声>

 

 


【残虐を捨てよう。乳製品をやめよう。】

 

(映像終了)

 

ここだけで起きている事件じゃない!
他では起こっていないなんて絶対に思わないでほしい!

奴隷はこのように扱われてるんだ!
奴隷が優しく扱われるなんて本当に信じていないだろう?
白人が船で黒人奴隷を連れて来た時、彼らに優しくしたなんて思っていないだろう?
ナチスユダヤ人やジプシーをガス室に連れ込んだ時、彼らが優しかったなんて思う人はいないだろう?

 

でも実際、こんな酷いことが起こっているのは、君たちが商品を買いたがっているからだ。
あんなことをするあの男は最低なヤツだが、あんな行いも、君たちが牛の体から作られる商品を食べたがるからだ。

 

もういいだろう!
君たちは原始人じゃない。
ネアンデルタール人のような行いはやめてくれ!
今は2010年だ!もうやめよう!

 

利口じゃないし、楽しくもない!動物たちが虐待されているんだから。

不平等だ!

彼らにそんなことをする権利は君たちにはない!
自由を求めながら、他人にその自由を認めないなんてあり得ない。それは冒涜だ。

 

もし、なぜヴィーガンの人たちは時々、今の僕のように怒るのか疑問に思うなら、答えの一つは、まさに今見せたとおりだ。

 

酪農場に行くたびに、誰かが誰かを殴りつけ、蹴り飛ばし、突き刺しているのを目にしている。

 

教えてほしいことがある。
人が動物を殴りつけたり、蹴り飛ばしたりするビデオを見せると、彼らの喉にナイフを突き刺す時よりも、動揺するのは何故なんだ?

 

動物を殴りつけたり、蹴り飛ばしたりしない酪農場であっても、動物の喉にナイフを突き刺したり、眉間に銃を撃ちこんだりすることは残酷ではないのか?


アメリカではハンバーガーに使用される肉の90%が酪農業界からきているということを知っているだろうか?
乳牛は3~7年後、大量の牛乳を出せなくなったときに屠殺場に送られる。

例外はない。稀にチャンスが与えられれば、乳牛は18年から25年生きることができる。


そして牛は全ての哺乳類と同様にミルクで子供を育てる動物だ。

僕が動物の問題について話すとき、決して君たちに上から物を言いたいんじゃない。

 

人々は、動物たちが自分たちと同じことを同じ感情で経験するとは考えていない。
自分の経験、私たち人間が経験することとは違うと考えているんだ。
メスの哺乳類がミルクを与えるために、彼女は妊娠しなければならない。

 

毎年、すべての酪農場のすべての雌牛がレイプされているんだ!
雌牛の膣に長いスチール製の道具を突っ込んで、雄牛の精液を注入する。素手で行うことすらある。
強制的にミルクを出させるために。
そして出産後、仔牛は取り上げられてしまう。

 

そして少しこの話をしよう。
それは今まで聞いた中で最も悲しい悲鳴だった。

約15年前、この件について調査を始めたころは、僕も君たちと同じだった。
こんなに酷い実態だとは思わなかった。
皆が大袈裟に言っているのだとばかり思っていたんだ。

 

でも問題を脇に追いやり、水に流す皆とは違って、僕は何が起きているのか、この目で実際に見に行くことにした。
1993年、僕はデトロイトのソーンアップルバレー豚屠殺場で6週間過ごした。
動物実験所や毛皮農場にも乱入した。ミシガン州で開催されたすべてのサーカスやロデオの舞台裏も見に行ったんだ。

 

今まで聞いたことがないような悲しい悲鳴!
酪農場で母牛は、毎日毎日、自分の可愛い子供を返してほしい、と大きな声で泣き叫ぶ。
この部屋にいるすべての女性が、同じような叫び声を上げるだろう。

 

誰かに抑えつけられ、産まれたばかりの赤ん坊を取り上げられたら、誰だってそうだろう。
なぜ母親から赤ん坊を奪うのだろう?
もちろん、『自分たちの』牛乳を、仔牛に全部吸い取られたくないからだ。
みんなに売る大事な牛乳なのだから・・・。

君たちが牛乳を飲むたびに、どこかの仔牛が、その分飲めなくなっているんだ。

 

母牛が乳を出す理由は、言うまでもなく、ひとつだけだ。
あとで質疑応答の時間を設けるので、なんでも聞いてほしい。
僕は政治家じゃないので遠慮なく何でも聞いてくれていい。

もしここに来る前に僕のウェブサイトを訪問し、僕の過激な記事を読んだ人がいるなら、それが国外追放の原因となったものだ。その件も遠慮なく取り上げてくれていい。

 

でも私も、ひとつだけ答えられない質問がある。
なぜ牛は牛乳をつくるのか、なんて聞かないでほしい。
「もし私たちの身体に良いのであれば・・・」
「自分の子供たちにも与えた方が良いんじゃない?我々人間も飲んだ方がいいんじゃないの?」

 

この件については、天地創造以来、答えは出ている。

雌牛は、産まれてくる仔牛のために、乳を出すんだ。
そのため以外に乳を出すことはない。
この件については、これで終了だ!永久に!議論の余地はない。

 

牛は、象の赤ちゃんのために乳を作らない。
オランウータンの赤ちゃんにも。ハリネズミやウサギの赤ちゃんにも。
ネズミや人間の赤ちゃん、人間の青年、大人にも。

 

人間の身体にキリンの乳が必要ないように、牛の乳も必要ないんだ。
シマウマやサイ、カバやラクダ、鹿やカモシカの乳もしかり。
馬や豚、犬や猫の乳も同じことだ。


私たちが必要な乳は、私たちが産まれた時に自分の母親からもらう乳だけだ!
そして離乳後は、二度と乳を必要としない。

 

この地球上で、離乳後も乳が必要な動物はいない。

でももし牛乳に変わる栄養素が欲しいと言うなら、良いニュースがある。
豆乳、ライスミルク、アーモンドミルク、ヘンプミルク、ココナッツミルク、オーツミルク、ヘーゼルナッツミルク、この7つのうち、きっとどれかは好きになるだろう。

 

忘れないでほしい。
ヴィーガンになるために何かを諦める必要はないんだ。

 

ヴィーガン版の食品があるし、果物や野菜、豆、レンズ豆、種のような、本当に自然な物を食べればいいんだ。

 

 

 

心を開いて僕の話を聞いてくれて、本当にありがとう。

 

 

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※元動画はこちらです。ゲイリー・ヨーロフスキーに敬意を表します。

 

www.youtube.com